Architect解説講座

第12回「スペースの作成と集計」

ArchitectDesigner

 

12.5.2 データベース検索

先ほどは手入力で集計用のワークシートを作成しましたが、Architectにはこれを自動化する便利なコマンドがあります。

1. アクティブレイヤは「床-4」のまま作業します。

アクティブレイヤ

1. ツールメニュー>レポート>データベース検索を選択します。データベースワークシート作成ダイアログが表示されます。

データベースワークシート作成ダイアログ

2. 各パラメータを以下のように設定します。

  • 名称:面積表
  • 検索条件:レコード付き図形
    • レコードリスト:スペース
  • 展開表示項目:スペース番号、スペース名、面積(グロス)番号

パラメータの設定

3. OK ボタンをクリックすると、ワークシートが作成されます。ただ、すべてのレイヤを対象にして集計しているため、レイヤ「床-4」以外のスペースも含まれています。

すべてのレイヤのスペース

4. 2行目の見出し部分を右クリックし、コンテキストメニューから条件編集を選択します。検索条件設定ダイアログが表示されます。

検索条件設定ダイアログ

5. 検索対象を追加ボタンをクリックし、2つ目の条件を以下のように設定します。

  • 2つ目の条件:「レイヤが」「右項目のもの」「床-4」

検索条件を追加

6. OK ボタンをクリックすると、レイヤ「床-4」のスペースだけが集計されたワークシートになります。

絞り込み検索後のワークシート

 

ワークシートの細かい使い方はVectorworksのヘルプを参考にしてください。

 

ここで紹介したデータベース検索コマンドは、パラメータを持つオブジェクトであれば何でもワークシートにまとめることができます。
スペース以外にも試してみてください。

Architect解説講座

第11回「スペースの設定」

ArchitectDesigner

11.11 詳細設定

その他の細かい設定を行います。

  • GSAを使用:IFCファイルを取り出す際に、GSAデータを埋め込みます。日本では使う場面は少ないかもしれませんが、使う場合には居住者名カテゴリのGSA用途ボタンをクリックして割り当てます。
  • デフォルト属性を取得:スペースツールの属性のコピーモードで吸い取る属性をデフォルト値にします。
  • アイドロッパ対象プロパティ:属性のコピーモード、属性のペーストモードを使う場合に、どの属性をコピー/ペーストするのかを設定します。適用列にチェックが入っているものが対象となります。
  • データパレト上のスペースプロパティ:データパレットに表示するパラメータを設定します。適用列にチェックが入っているものがデータパレットに表示されます。

詳細設定カテゴリ

 

 

次回は、実際にスペースを作成してみます。
いくつか作成方法がありますので、できるだけ解説します。

Vectorworks

2次元ユーザーに贈る、3次元モデルの作成-第3回

■終わりに

さあ、いかがでしたでしょうか?

全くはじめて3次元を使ってみたという方、難しかったですか?
思ったより簡単、でももう少しCGらしくしたいし、内観も作り込みたいなぁ、とお感じでしょうか?
いろいろな感想をお持ちと思います。

内観も欲しいなあ、という方は白モデルのインテリア配置はそれほど難しくありません。
キッチンカウンターなどは柱状体、階段は板状の柱状体を高さを変えて配置するだけでもいいです。
ベランダに手摺が欲しくなったりしたら、柱状体の組み合わせで作成できます。
挑戦してみてください。基本は今回の連載と同じです。

参考パース 内観シンプル

でも、もっともっと簡単な方法があるんですよ。
それはですね、Vectorworks ArchitectDesignerには、階段、手摺、キッチン設備、窓、ドアなど、3次元のパーツがたっぷり入ったライブラリが付くからです。
どんなライブラリかは、カタログPDFをダウンロードしてみたり、当社のwebにあるArchitectやDesignerの紹介ページなどを見てみてくださいね。
室内用だけではなく、屋外用のエクステリアもたくさん収録されてますよ。

キッチンテーブルセット、レンジフード、手摺付きの階段やユニットバス、便器、ドラム式洗濯機などのライブラリ素材を使ってレンダリングしたのが下図です。

参考パース ライブラリ使用

ガレージには入らないあの車も、実はライブラリに入っていたりします…

参考パース

Fundamentalsの3次元モデルの作成は簡単です。ぜひお試しください。
この連載で3次元モデルに興味が湧いた、もっといろいろやってみたい、と思った方はこのポータルサイトにある「Architect解説講座」や「BIM実践講座」に挑戦してみてくださいね。

全3回、お付き合いいただきありがとうございました。

Vectorworks

2次元ユーザーに贈る、3次元モデルの作成-第2回

四角形を選択した状態のまま加工メニュー>変換>3D多角形に変換を選択してください。

これで、ドアと同じようにさきほどの四角形は、高さをもつ枠になりました。
図形を選択状態のまま加工メニュー>シンボル登録を選択してください。

名前は玄関ドア、ダイアログの挿入点次にクリックする点としてください。シンボル登録ダイアログ

ダイアログ下にあるその他項目元の図形を用紙に残すのチェックは外しておいてください。

ダイアログを閉じたあと、四角形の下部中央を挿入点としてクリックします。
挿入点をクリックすると、作図したドアがシンボル登録されます。

ドア挿入点

次図を参考に1Fにドアを配置してみてください。

ドア配置画面

配置が終ったらモデル作成は完成です!

今回はここまでです。
次回はいよいよ最終回。
全体をパース表示にします。
建物以外の情景についても触れます。お楽しみに。

Architect解説講座

第10回「図面枠と表題欄」

ArchitectLandmarkSpotlightDesigner

10.3.4 レコードフィールドの扱い

今回レコードフォーマットを作成し、レコードフィールドを設定しました。

このとき、「P_」で始まる項目名がプロジェクト全体の項目を表し、「S_」で始まるものが各シートごとの項目を表します。設定したレコードフォーマットの分だけ、表題欄の編集ダイアログに表示させることができるので、皆さんのオリジナル図面枠を作成することができます。

「P_」や「S_」がついていない場合は、表題欄の編集ダイアログが下のようなタブのないものになります。

頭文字のないレコードフィールド

タブのない編集ダイアログ

お知らせ

【更新】サーバーメインテナンスのお知らせ【2014/2/28】

【更新】
予定よりも時間がかかってしまいましたが、先ほど、メインテナンスが終了いたしました。ダウンロードリンク切れなどがありましたら、お手数ですが、bim@aanda.co.jpまでご連絡下さい。

本日、17:30よりサーバーメインテナンスを行います。
メインテナンス中はダウンロード機能が停止しますのでご注意ください。
終了時間は18:00を予定しています。

ご迷惑をおかけいたしますが、ご了承ください。

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第9回「断面ビューポートの設定」

ArchitectLandmarkSpotlightDesigner

9.3.2 ビューポートに表示

断面線オブジェクトはデザインレイヤだけでなく、ビューポートにも表示させることができます。平面図などで断面位置を表示したい場合などに使います。

 

1. ナビゲーションパレットで、アクティブレイヤをシートレイヤ「Sht-2 [立断面図]」にします。

ナビゲーションパレット

2. 断面ビューポート「B-B’断面図」を選択し、データパレットの断面線表示ボタンをクリックします。断面線表示ダイアログが表示されます。

断面線表示ダイアログ

3. ビューポートタブで「1F平面図」にチェックを入れます。

ビューポート「1F平面図」にチェック

4. アクティブにするボタンをクリックすると、ビューポート「1F平面図」の注釈に入り、断面線オブジェクトが選択された状態になります。

ビューポート「1F平面図」の注釈編集画面

5. 書類ウィンドウ右上のビューポート注釈の編集を出るボタンをクリックすると、シートレイヤに戻ります。

シートレイヤ「Sht-1 [平面図]」

このように、断面ビューポートの各種設定を使うと、クラスや構成要素を使った表示形式を選択できます。また、断面線オブジェクトもデザインレイヤだけでなく、シートレイヤに表示させるなど、自由に表示場所を決めることができます。

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第8回「ビューポートの設定」

ArchitectLandmarkSpotlightDesigner

8.4.2 その他オプション

 

・壁の構成を表示

構成要素を使った壁を表示している場合、このオプションのチェクを外すと構成要素を非表示にすることができます。チェックを入れると構成要素が表示されます。

構成要素を細かくクラス割り当てをした場合、ビューポートクラスの表示/非表示ダイアログでON/OFFすることもできますが、このオプションを使った方が素早く切り替えられます。

壁の構成を表示を解除

壁の構成が非表示になったビューポート

 

・グレイ表示レイヤを半透明に表示

このオプションは3D表示の際に効果的に使えます。グレー表示されたレイヤを半透明に表示し、レンダリングでもその設定が反映されるため、プレゼンテーションの一種としても活用することができます。

 

・白黒表示

色のついたオブジェクトを白もしくは黒として表示します。

今回のような構成要素に色付きのハッチングを施した場合も、このオプションを使うことで、素早く白黒表示に切り替え、印刷することができるようになります。

白黒表示にチェック

白黒表示になったビューポート

 

・文字の反転禁止

ミラー反転ツールなどを使って文字が反転した場合でも、このオプションにチェックを入れることで、文字が正しい方向に変わります。通常、ファイル設定>画面タブ>文字の反転禁止にチェックが入っているので、このオプションを使うことは少ないかもしれませんが、ファイル設定が変わってしまった場合でも文字を正しく表示するので、チェックを入れておいた方が良いでしょう。

 

 

今回は、ビューポートの設定だけで量が多くなってしまったので、断面ビューポートの設定は次回解説します。

ミニツール

よく使う縮尺 コマンド

Vectorworks が持っている縮尺設定は固定されたもので、一覧にない場合はカスタム設定として入力する必要があります。
よく使う縮尺コマンドは、1:30 や 1:150 などユーザがよく使う縮尺を登録し、デザインレイヤや、シートレイヤ上のビューポートに適用することができるコマンドです。 “よく使う縮尺 コマンド” の続きを読む

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第7回「断面ビューポート」

ArchitectLandmarkSpotlightDesigner

7.2.7 まとめ

デザインレイヤ上の断面ビューポートは、モデルを任意の位置で切断し、かつ3Dビューで表示したいときに有効です。デザインレイヤ断面ビューポートはフライオーバーツールで自由に視点を変えることもでき、レンダリング方法を選択することができます。

クライアントに説明するときなどに活用することができるでしょう。

 

前回と今回で紹介したビューポートならびに断面ビューポートの設定は、それほど細かく説明しませんでした。次回は、それぞれのビューポートの設定項目について詳しく解説します。