Architect解説講座

第1回「ストーリ」

ArchitectDesigner

1.2.6 ストーリレイヤの確認

これまで作成したストーリに含まれる各ストーリレイヤは、デザインレイヤとしてファイル内に作成されます。モデリングを進める際は、これらのレイヤを切り替えながら行うことになります。

1. ツールオーガナイザを選択すると、オーガナイザダイアログが表示されます。

オーガナイザダイアログ

2. レイヤタブをクリックすると、ファイルに登録されているレイヤの一覧が表示されます。

オーガナイザダイアログ

3. 任意のレイヤを選択し、編集ボタンをクリックするとデザインレイヤの編集ダイアログが表示され、レイヤ設定の詳細を確認することができます。

デザインレイヤの編集

4. 高さの項目は2種類の数値が表示されます。1つはストーリの高さに対する高さで、床面(FL)からの相対高さを表します。もう1つは基準平面に対する高さで地盤面(GL)からの絶対高さを表します。

5. ストーリ内における各ストーリレイヤの相対高さを変更したい場合は、このダイアログ内の高さを変更します。

実践OpenBIM

11. 建築ピボットに聞く

竹口:
開発初期は色々と大変だったのでは。

長谷川:
販売開始直後から環境意識の高いユーザー様に積極的に利用していただき、建設的なご意見をいただきました。 その意見を取り入れ、ユーザー様とともに作り上げることでより良いものになったと思います。

竹口:
顧客志向の開発ですね。

井出:
今も続けていますが、ユーザーさんへ、機能や使い勝手のヒアリングによく行きました。しっかりと意見を頂いたことが、製品開発へフィードバックされています。


長谷川:
それから、啓蒙活動にも力を入れております。 先週も、弊社のユーザー様でなくとも参加いただける、省エネに関する勉強会(省エネ勉強会)を開催いたしました。
弊社の活動や製品が、環境負荷低減に少しでも寄与できればと考えております。


竹口:
今後のBIM連携に関して、感じることは。


村松:
モデリングを行ないながら、意匠デザインの把握と省エネ性能の確認を同時に行なえることが3D(BIM) のメリットだと感じます。
例えば、外皮の熱特性を可視化することで、設計段階で省エネ性能に気がつくことができ、断熱を強化しよう、庇を設置しよう、といった設計フィードバックが可能になります。

断熱性能の可視化-1

断熱性能の可視化-2

インタビュー風景

長谷川:
現在は一方通行で IFC を受けて解析して、という流れですが、今後は IFC で書き出して、モデラーに返せるような開発をしていきたいです。

竹口:
ありがとうございました。
それでは次回、Vectorworks と SAVE-建築の IFC 連携となりますので、よろしくお願いします。

構造システムグループ

実践OpenBIM

10. Solibri Model Checkerの紹介

10-3. まとめ

かなり駆け足でSMCを説明いたしましたが、今回の機能(特にルールチェックの部分)は、ほんの一部分に過ぎません。

実は、公開しているIFCモデルに行き着くまでに、紆余曲折がありましたが、それらのバージョンチェック(変更履歴の確認や管理)でもSMCは活躍しました。

また、「実践OpenBIM」にて協力企業様とやり取りしたIFCも、ネイティブデータとIFCデータでの書出しモデル数に齟齬が無いか、などのチェックで活用しております。

モデリング精度は、モデル作成者自身でその精度を担保すべきなのか、SMCの様な外部ソフトウェアにて確認すべきなのか(確認する場合は、他に確認するリソースが必要)、未だ意見が分かれるところではありますが、SMCが一瞬でルール外の条件を洗い出してくれることは事実です。

また、今後、BIMが建築の情報データベースとして活用された際には、モデリングの精度も然ることながら、情報の精度が要求されてきます。

その際の確認作業は、一体誰が何を用いて行なうのか….難しい問題です。

SMCが日本に上陸して間もないですが、Vectorworksのように皆様に愛される製品となるようにがんばりますので、応援のほどよろしくお願いします。

SMCの詳細はこちらをご覧ください。

実践OpenBIM

9. GLOOBEとのIFC検証

9-9. まとめ

GLOOBEとの技術検証を行なっている間、日本国内のBIMの動きは活発で、社団法人日本建築家協会から「JIA BIMガイドライン」が発表され、社団法人日本建築積算協会からも「BIMデータ作成ツールと建築積算システムのデータ連携用中間ファイルの提案」が発表されました。

これらのガイドラインや提案を読むと、その内容の過半がデータ連携か、それに関連する項目となっており、BIMの「 I(Information)」の充実がいかに重要かが伺えます。

しかし、IFCを活用したデータ連携の厳密なルールは、現在仕様策定中であり、オフィシャルな情報となって世に出るまでは、今回の検証のようなユーザー同士、またはベンダー同士での事前の約束事が重要となります。

麓から山頂につづくトロッコは既に完成されており、切り出した山土を積載するか、収穫した果実を積載するか、はたまた観光目的で使うか…これらはトロッコを運営する側が自由に決めることができるのです。

「乗せるものを誰かが決めてくれないと、トロッコを運営することはできない…」等とは誰も考えないように、IFCを用いたデータ連携も、やり取りのルールさえ決まってしまえば、手放せない程便利であるはずです。

全てのデータが編み目のように連携することを目指すのではなく、まずは必要かつ可能な所から連携をしていくことが成功の秘訣でしょう。

 

協力
福井コンピューターアーキテクト株式会社

GLOOBE 2013の詳細は福井コンピューターアーキテクト株式会社までお問い合わせ下さい。

ミニツール

リアルタイムパラメータ

Vectorworksのプラグインオブジェクトには、様々なパラメータが搭載されており、開口部の編集を自由に行うことができます。ただ、開口部のスタディーとしていろいろな大きさを検討したい場合、データパレットや設定ダイアログで入力するよりも、スライダーなどで直接的に変更したいときがあります。そこで、窓の幅や高さ、高さ位置をダイレクトに調整できる道具をつくりました。

“リアルタイムパラメータ” の続きを読む

実践OpenBIM

8. CADWe’ll TfasIV との連携

8-4. まとめ

ご存知の方も多いかとは思いますが、ダイテック社の設備CAD製品の歴史は長く、ユー ザーも多く抱えています。

その製品がopenBIM対応となったことは、本格的なBIM時代の到来を物語っていると言えるのではないでしょうか。

CADWe’ll TfasIV、Vectorworks Architect 双方のIFCは相性も良く、モデルの欠落等は皆無でした。

また、設備のように3D上で複雑に納まる物体は、3D的な視点で確認しながらモデリングすることで、ミスが減り効率的になります。

CADWe’ll TfasIV は、設備設計に特化しているため、Vectorworksのような意匠系アプリケーションでは到達できない操作・モデリング環境を有しています。

建築では分業が進み、それぞれが手になじんだツール(BIMアプリケーション/CAD)を持っています。

BIMはツールではなく、概念です。手になじんだツールを持ち替えることなく、IFCのような標準化されたファイルを用いて、スマートでオープンなファイル交換を目指すことが重要です。

 

モデリング協力
株式会社ダイテック
株式会社ダイテック

使用アプリケーション
CADWe’ll TfasIV
CADWe'll TfasIV

CADWe’ll TfasIVの詳細は、株式会社ダイテックまでお問い合わせ下さい。