実践OpenBIM

9. GLOOBEとのIFC検証

この記事は【2012年9月14日】に公開されたもので、2年以上経過しています。
記事の内容が古くなっていたり、新機能の追加・機能の改善が図られていることがあります。

9-4. Vectorworksでの作成手順

既に「実践OpenBIM」にて、Vectorworksでの建物作成については度々説明していますので、ここでは「ストーリ」、「レイヤ」、「クラス」の考え方、管理方法について説明します。

ストーリ(Story)とは、辞書で調べると「階、層」という訳が出てきますが、Vectorworksでも「階」と考えてかまいません。

ただし、階という概念的な考えよりも、「レイヤをグループ化したもの」と考えると、分かりやすいかと思います。

ストーリタブ

レイヤは、画層やトレーシングペーパー等と説明されますが、VectorworksでBIMを考える際は、レイヤに高さ情報が追加されます。

1階のストーリに含まれるレイヤは0mm等、FL高からのレイヤが多いですが、天井のレイヤは天井高(例えば2400mm)になります。

デザインレイヤタブ

クラスは、建築を構成する要素ごとに分けると、後々変更があった時に便利です。

今回の建物は、建築を構成するオブジェクト毎に分けました。

クラスタブ

クラスは、レイヤ構成を跨ぎ、各要素をグループ化できることを覚えて下さい。

このように、梁や柱ごとにクラス分けしておくことで、Solibri Model Viewerのようなビューコントロールが可能となります。

クラス管理された建物オブジェクト-1

ナビゲーションパレット-1

クラス管理された建物オブジェクト-2

ナビゲーションパレット-2

下図にVectorworksでのストーリやレイヤの概念を紹介します。

2D-CADとしてVectorworksを活用してきた方からすると、複雑に見えるかもしれませんが、3Dと高さ情報の関係性は切っても切れないので、この際に理解してしまいましょう。

Vectorworksのストーリ、レイヤ、クラス概念図