よくある質問解説講座

第3回「パノラマビューの取り出し方法」

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この記事は【2019年8月30日】に公開されたもので、2年以上経過しています。
記事の内容が古くなっていたり、新機能の追加・機能の改善が図られていることがあります。

Vectorworksでは作成した3Dモデルの中に立って、360度を見渡すことができるパノラマビューを作成できます。

今回はパノラマビューの取り出し方法をご紹介します。

3-1. Renderworksパノラマレンダリング

バージョン2018からすべてのパッケージでパノラマビュー取り出しの機能が搭載されました。

従来ではクライアントに見せたい場所ごとにパースを作成していましたが、パノラマビューではモデルの規模に関わらず、その空間の中に立ったようなリアルな体験を提供できます。

3-2. 取り出し方法

1. 3Dモデルを作成し、アングルを決めます。

Vectorworksで表示している位置から360度を見渡すパノラマビューが取り出されます。取り出した後から位置を移動することはできません。

2. ファイル取り出しパノラマ(3D)取り出しを選択します。

3. 「パノラマ取り出しオプション」から以下の内容を設定します。

レンダリングの種類 パノラマビューのRenderworksレンダリングモードまたはRenderworksスタイルを選択します。RW-カスタムレンダリング、RW-アート、Renderworksスタイルを選択すると、「オプション」のボタンから細かいレンダリングの設定を行うことができます。
解像度 画像解像度を選択します。
レンダリング処理 Vectorworks Service Selectに契約していると、レンダリングをローカル(操作しているPC)で処理するか、Vectorworks Cloud Services上で処理するかを選択できます。Vectorworks Service Selectの契約者でない場合、レンダリングはローカルで処理されます。
保存場所 指定した場所にファイルが保存されます。クラウドストレージに保存すると「共有リンクを取得」することができるようになります

4. 設定が終わったら、「取り出す」ボタンをクリックし、必要に応じて保存場所を指定します。

※ 360度のレンダリングを行うため、通常の取り出しよりもレンダリング時間が長くなります。「OpenGLプレビュー」ボタンをクリックすると一時的なOpenGLレンダリングが開き、現在のビューの位置などが確認できます。

 

3-3. パノラマビューを表示する

3-3-1. 共有リンクを作成した場合

保存場所からクラウドストレージ(Vectorworks Cloud Services等)を選択し、「共有リンクを取得」を有効にするとQRコードとリンク(URL)が作成されます。

QRコードを読み取るかURLをブラウザで開くことで、パノラマビューを閲覧することができます。

クリックで表示

リンクを開き画面上でドラッグすると、他の角度も見ることができます。方位やモーションセンサを搭載しているモバイル端末でリンクを開くと、端末の動きに合わせて空間を見渡すこともできます。

 

3-3-2. ローカルに保存した場合

取り出し先を指定した場所に.htmlファイル、.jpgファイル、.jsファイルが保存されます。保存されたhtmlファイルをダブルクリックで開くとパノラマがローカルで表示されます。

取り出したJPGを開くと、パノラマ用に歪んだ画像が表示されます。

360度パノラマとして見る場合は、保存先をVectorworks Cloud ストレージに変更するかVRに対応したSNSで提供するサービスなどにアップします。

 

3-4. 活用事例

実際にパノラマレンダリング機能を活用しているユーザ様の事例をご紹介しています。以下WEBサイトからご覧下さい。

企業:株式会社バウハウス丸栄 様

教育機関:盛岡情報ビジネス専門学校 様

 

3-5. リンクパノラマの作成

パノラマビューは取り出し時の位置からモデル内を移動することはできませんが、Service Select契約者であればCloud Selvicesで複数箇所のパノラマをリンクさせることができます。

リンクパノラマの作成方法はCloud Services解説講座:第3回「リンクパノラマの作成」でご紹介しています。こちらも合わせてご利用ください。

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