実践OpenBIM

10. Solibri Model Checkerの紹介

10-2-4. 「プレゼンテーション」タブ

こちらの画面は、チェックした3Dモデルを元に、各プロセス間の情報共有を行なう為の画面といって良いでしょう。

スライド作成画面

「確認」タブでの、ルールチェックは、決められたルールに沿ってIFCをチェックしていきますので、厳密で曖昧さはありません。

しかし、作成される3Dモデルは、必ずしもきっちりとした”モデリングの枠組み”に準拠しないものもあるはずです。

今回の オフィスビルサンプルIFC「sample_bim.zip」は、最上階の柱の上端部がオブジェクトに接していません。

なので、ルールチェック上エラーが表示されますが、モデリング意図がそれで良しとするならば、モデリングを行なった設計者やBIMマネージャーは、それを皆に伝える必要があります。

SMCで作成、変更されたプレゼンテーションシートは、PDFやExcelで書き出すことが可能です。

また、Solibri Model Viewer で取り込めば、SMCと同じ画面を共有することが可能です。

レポート作成

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9. GLOOBEとのIFC検証

9-6. Vectorworksでの取り込み検証

Vectorworksにて、GLOOBEより出力されたIFCを読み込みました。

部材の取り込みは、欠落無く取り込めました。

VectorworksでGLOOBEのIFCを取込む

作成された部材と、取り込んだ部材数

また、部材の位置も正確に取り込まれています。

取込んだIFCの各部材はIFCエンティティ(不可逆情報)として取り込まれますが、スペースはVectorworksのスペースに置き換わります。

取り込まれたスペースオブジェクト

Vectorworksでは、GLOOBEの階情報を引き継ぎ、自動でデザインレイヤが作成されます。Ifc_Siteは、デフォルトの「レイヤー1」に格納されました。

取り込まれたレイヤ(高さ)情報

ミニツール

リアルタイムパラメータ

Vectorworksのプラグインオブジェクトには、様々なパラメータが搭載されており、開口部の編集を自由に行うことができます。ただ、開口部のスタディーとしていろいろな大きさを検討したい場合、データパレットや設定ダイアログで入力するよりも、スライダーなどで直接的に変更したいときがあります。そこで、窓の幅や高さ、高さ位置をダイレクトに調整できる道具をつくりました。

“リアルタイムパラメータ” の続きを読む

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8. CADWe’ll TfasIV との連携

8-3. Vectorworksで CADWe’ll TfasIV のIFCを取込む

8-3-1. 取り込み

IFCを取込みます。

IFCの取込み

CADWe’ll TfasIV の高さ情報を引き継ぎ、レイヤが自動作成されます。

オーガナイザで確認

 

Vectorworksの意匠ファイルに、設備IFCが取込まれました。

読込まれたIFC

 

 

8-3-2. Vectorworksでの表現

構造部と設備をレンダリングしました。

レンダリング表現1

表示を切り替えて、設備を確認します。

レンダリング表現2

断面表現も、パワフルにこなします。
CADWe’ll TfasIV で作成したスイッチ類と、Vectorworksの壁が精度良く納まっていることが確認できます。

断面表現1

断面表現にパースをつけました。

断面表現2

断面パースをRenderworksにてレンダリングしました。 Renderworks 2012では、「Renderworksスタイル」として、予めレンダリング設定 がなされており、シーンを選ぶだけで高品位なレンダリングが可能です。

レンダリング表現3

レンダリング表現4

また、Vectorworks ArchitectのIFC取り出しは、Vectorworksに取込んだIFCを再度 IFCとして精度良く取り出せます。

情報リッチなモデルを、次のアプリケーションへ渡すことも可能です。

SMVで確認

実践OpenBIM

7. ダイテックに聞く

竹口:
弊社はIAIに所属しておるのですが、御社もIAIの活動には積極的ですね。

山口:
はい、IAIでは、”技術統合委員会”の委員長を弊社の人間が務め、”設備・FM分科会”、”インプリメンテーション分科会”にも参加しております。
また、設計製造情報化評議会(C-CADEC)等にも積極的に参加しております。

竹口:
では、今後のopenBIMへの期待や要望があればお聞かせ下さい。

山口:
建設のプロセスには多くの人が携わるので、特定の企業とか、特定のソフトウェアメーカーだけがBIMに対応するのではなく、業界全体でBIMを推進していく必要があります。
国交省がBIMの試行案件を求めるなど、国レベルでもBIMへの感心が高まってきておりますので、BIMに対する理解も数年前よりも格段に上がってきています。
BIMやopenBIMの普及により、今までできなかったことが実現可能になります。ここに大きな感心があると共に、期待を寄せています。

インタビュー風景

竹口:
ありがとうございました。
引き続き、連携も宜しくお願いします。

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6. FlowDesigner 9 との連携

6-3.まとめ

環境系シミュレーションでは、解析結果を得るだけでなく、その結果を設計にフィードバックし、より良い設計へ導くことが重要と言えます。

ツールの進歩や社会情勢により、設計の時間はどんどん短くなる傾向にありますが、その中で効率よく解析結果を設計に盛り込む為にも、”解析の為のモデリング”等の2度手間を無くし、少ない手順で結果を得られることが理想です。

Vectorworks Architectからの精度の高いIFC取込みを実現するFlowDesigner9は、”やれることが前倒しになる”BIMワークフローに即した使い方が出来る、解析ツールでしょう。

 

解析協力
株式会社 アドバンスドナレッジ研究所
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使用アプリケーション
FlowDesigner 9
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FlowDesigner9の詳しい内容は、株式会社アドバンスドナレッジ研究所へお問い合わせ下さい。