よくある質問解説講座

第30回「レンダーカメラとは何でしょうか?」

FundamentalsArchitectLandmarkSpotlightDesigner

この記事は【2022年5月10日】に公開されたもので、2年以上経過しています。
記事の内容が古くなっていたり、新機能の追加・機能の改善が図られていることがあります。

Vectorworksのビジュアライズ手法は、アイデアを実現し、クライアントにデザインの意図を伝えるのに役立ちます。

今回は、Vectorworksでネイティブに使用できるRenderworks機能の中から、レンダーカメラをご紹介します。絵に描いたようなビューを作成し、どのように活用するかをご覧ください。

レンダーカメラとは?

レンダーカメラは、従来のカメラに似ています。レンズ、絞り、シャッタースピードをコントロールし、モデルの任意のビューを作成することができます。また、焦点距離のコントロールも可能で、ビューの精度を高めることができます。

これはモデルに設置する三脚のようなものだと考えてください。リビングルームから見たキッチンはどうでしょう?隣の廊下からのダイニングルームはどう見えるでしょうか?レンダーカメラは図面のどこにでも設置できるので、まったく新しい視点から空間をビジュアル化することができます。

カメラオブジェクトは、お望みの数だけ図面に配置できます。さらに、レンダリングだけを操作しているときに保存されたビューとは異なり、ファイル間でカメラプリセットを共有することができます。

また、設定後の編集に費やす時間を短縮するため、プレゼンテーションにも最適です。

レンダーカメラの設定方法

以下の手順で、レンダーカメラを設定します。

1. ビジュアライズツールセットパレットからレンダーカメラツールを選択します。

2. カメラを配置する場所で1回クリックします。

3. カメラが向く先を決め、2回目のクリックをします。

4. 視野を拡大・縮小するために視野角を調整します。

5. オブジェクト情報パレットからカメラビューの調整をクリックして、カメラの設定を精密に調整します。

6. カメラの名前で、カメラビューに名前を付けます。複数のカメラを使用している場合は、ビューに基づいた名前を付けることをお勧めします。

7. 角度カメラの高さ視心の高さ(傾き)を調整します。

レンダーカメラの効果

前述したように、レンダーカメラを使用することで、レンダリング全体のクオリティを上げることができます。

レンダーカメラは、レンダリング画像に様々なエフェクトを適用することができ、多くの場合、カメラから作成されたビューポートに適用されます。以下は、リアルなカメラスタイルをエミュレートするために使用できるカメラエフェクトの一部です。

被写界深度

被写界深度とは、ピントを合わせている物体がシャープでクリアに見え、他の物体がぼやけて見える視覚効果のことです。

このエフェクトにより、デザイン上の特定の要素をより強調することができます。また、空間全体の大きさを表現するのにも有効です。

3D model by polygon architects

露出

露出は、レンダリングに含まれる光の量を制御することができます。このエフェクトを使用して、デザインをクライアントに提示する際に、ドラマチックなイメージを作り出します。

3D model by polygon architects

ブルーミング 

ブルーミングは、パーセンテージ設定で制御されます。どのレンダリングでも、ブルーミングのパーセンテージはデフォルトの0から始まります。

リアルなブルーミングを表現するには、0~20%の間を保つことをお勧めします。それ以上の値を設定すると、より非現実的な外観になります。

3D model by polygon architects

ケラレ

ケラレは、レンダリング画像のエッジにフェードブラックの効果を与えます。露出と同様に、ケラレを使用すると、クライアントが言葉を失うようなドラマチックなレンダリングを作成することができます。

3D model by polygon architects

色収差

レンダーカメラで使用できる最後のカメラエフェクトは、色収差です。 このエフェクトは、色にランダムな歪みを加え、ユニークでスタイリッシュなものを作成するのに役立ちます。

3D model by polygon architects

上記のカメラエフェクトを使用する場合は、Renderworksスタイルの編集ダイアログで、カメラエフェクトを選択し、その効果を確認するようにしてください。

イメージエフェクト

Renderworksのレンダリングには、カメラエフェクトに加え、イメージエフェクトを適用することが可能です。これらのエフェクトは、プレゼンテーションに適したレンダリングを瞬時に作成するためのものです。

イメージエフェクトは、一般的な画像編集アプリと同じように、Vectorworksの中で編集を行うことができます。Vectorworksで利用できるイメージエフェクトは以下の通りです。

・露出
・コントラスト
・ハイライト
・シャドウ
・彩度
・色温度
・ぼかし/シャープネス
・セピア
・ソフトエッジ

イメージエフェクトについて、詳しくは以下のDesginBlog記事をご参照ください。

第4回「イメージエフェクトの使い方」

レンダーカメラを使用すると、世界に1つだけのレンダリングを作成することができます。また、設定後の編集でのレンダリングに費やす時間を短縮でき、デザインワークフローの効率化を図ることができます。

元記事:Planet Vectorworks

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