よくある質問解説講座

第21回:「基準面とは?」

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この記事は【2021年3月9日】に公開されたもので、2年以上経過しています。
記事の内容が古くなっていたり、新機能の追加・機能の改善が図られていることがあります。

Vectorworksの画面上部には「アクティブな基準面」という項目があります。

ここでは「オート」や「レイヤプレーン」などが選択できますが、そもそも基準面とはなんでしょうか?
今回は図形の配置や3Dモデリングに役立つ、「基準面」についてご紹介します。

21-1.基準面(ワーキングプレーン)の概念

2D画面での作図はX,Y軸の2軸を基準に行いますが、3DモデリングではZ軸を加えたX,Y,Zの空間上で行います。

 

そのため、図形をどこに配置するか、基準となる面を指定する必要があります。Vectorworksではこの3D平面を基準面(ワーキングプレーン)といいます。

3D空間上のどこに作図するか、基準面を決めます
  ワーキングプレーン:
3D空間で作業する際の基準となる面

デフォルトでワーキングプレーンはアクティブレイヤプレーンに重なっているため、見えません。ただし3Dで作業やモデリングを行う場合は、ワーキングプレーンの向きを変更し、その位置を保存できます。

活用のメリットとして、以下のようなことが挙げられます。

    • 3D空間での図形の作成や配置が容易に行える
    • 等角投影で表示しながらの描画や、希望する場所に図形を確実に配置できる

その他詳細はVectorworksヘルプをご参照ください。

21-2. 基準面の種類

ワーキングプレーンはいくつか種類があり、作図方法に合わせてそれぞれ使い分けましょう。

アクティブレイヤプレーン(レイヤプレーン)

レイヤプレーンの位置イメージ

Vectorworksの各レイヤは、設定された高さに基準面を持っています。
このレイヤプレーンはレイヤに関連しており、常に一定です。

  アクティブレイヤプレーン:
アクティブレイヤのレイヤプレーンを使用します

図面内に作成したすべての図形(プレイナー図形)は、どのワーキングプレーン上に配置しても、アクティブレイヤプレーンに関連して配置されます。

 

オートマティックワーキングプレーン(オート)

既存モデルの面を検知し、そこに作図できます。既存の図形上に作図をしたい時に便利なモードです。
一時的なワーキングプレーンのため、個別に設定する必要はありません。

描画面上にマウスを近づけると、面が強調表示され、その面上に作図できます。

  「アクティブな基準面」での選択について

オートプレーンアクティブな基準面から選択する場合、必ず作図ツール(四角形・直線など)を選択してから行なってください。
セレクションツールなどを選択してると、選択リストにオートが表示されません。

カスタムワーキングプレーン

ワーキングプレーンは自分で設定して使用・登録することもできます。

オートプレーンは非常に便利ですが、一時的な基準面です。そのため、繰り返し使用する基準面はあらかじめ登録しておくことで効率的な作図が行えます。

詳細な操作方法は、Vectorworks Helpをご参照ください。

カスタムワーキングプレーンの設定方法

図形をワーキングプレーンに合わせて配置する

 

スクリーンプレーン

スクリーンプレーンのイメージ

「PCの画面」を基準に2D図形を配置します。
そのため、ビューを変えても図形の向きが変わりません。

詳細な操作方法は、Vectorworks Helpをご参照ください。

【プレイナー図形とスクリーンプレーン図形】

レイヤプレーンで作図した2D図形はプレイナー図形、スクリーンで作成した2D図形はスクリーンプレーン図形となります。(3D図形は、すべてプレイナー図形です。)

スクリーンプレーン図形は前述したようにビューを変えても図形の向きが変わりません。

通常、図形はプレイナー図形として作成する必要があり、これがデフォルトです。

図形の基準面は、作図後にオブジェクト情報パレットの基準面から変更可能です。

 

 

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