Architect解説講座:第17回「作業中のデータの可視化」

ArchitectDesigner

Vectorworks2020 では、デザインレイヤ上で条件ごとに図形を色分けして表示する新機能が搭載されました。

今回はArchitectでの「データの可視化」利用例をご紹介します。

17-1. 作業中のデータの可視化

Vectorworksオブジェクト(特にBIMオブジェクト)には大量のデータやレコード値が組み込まれています。

これらのデータやレコード値は常に画面上に表示されているわけではありませんが、「データの可視化」を使うことで、データの全体像を視覚的に確認できます。

オブジェクトタイプ・値・連結したレコードなど、さまざまな条件での可視化を行うことで、計画中の簡単なチェックやエラーのチェック、最終的なプレゼンテーションに向けた図面やシートレイヤビューポートの色分けなどを効率的に行えます。

※データの可視化はデザインシリーズでご利用いただけます。

※その他Vectorworks 2020の新機能はこちらをご覧ください。

17-2. 可視化の設定手順

1. メニューバー右端の下向き三角ボタンから、「データの可視化- ショート(またはロング)」を選択します。

2. 現在のデータの可視化メニューを選択し、「データの可視化新規設定」を選択します。

3. データの可視化新規設定ダイアログで対象オブジェクト表示条件を設定します。「適用」の項目にチェックを入れたものが可視化されます。

可視化名 :この可視化設定の名前
対象オブジェクト(条件式) :可視化で対象とするオブジェクトの種類
表示条件 :可視化で表示する値と配色

4. 「自動配色」をクリックすると可視化した時に表示する、面の色を自動で設定でます。

対象オブジェクト:「パビリオン」レイヤ 表示条件:オブジェクトが使用する一般項目>クラス
※値をダブルクリックすると、個別に面や線の属性を設定できます。

5. OKボタンを選択すると設定が保存され、現在の画面で可視化が適用されます。

作成した設定は現在のデータの可視化メニューから切り替えられます。

17-3. 建築モデルを使った可視化の例

17-3-1. 壁の可視化

【壁スタイルの可視化】

壁に割り当てているスタイルの可視化を行います。

壁ツール・壁スタイルについてはArchitect解説講座:第2回「壁ツール」をご覧ください。

表示条件: オブジェクトが使用するIFCエンティティ>IfcWallStandardCase>IfcWallStandardCase>Name

結果:

【壁の厚みの可視化】

次は単純に、壁厚の可視化です。

違うスタイルの壁でも、厚みが同じであれば同じ色で可視化されます。

表示条件: オブジェクトが使用する一般項目>壁の厚み

結果:

【耐火性能の可視化】(レコード値での可視化)

オブジェクトには、自身でカスタマイズした情報(レコード)を連結することができます。

今回は以下のレコードを壁オブジェクトに連結し、耐火性能の可視化を行います。

表示条件: オブジェクトが使用するレコード>壁データ>耐火性能

結果:

17-3-2. スラブの可視化

【スラブスタイルの可視化】

壁と同様に、スラブもスタイルでの可視化ができます。

スラブツール・スラブスタイルについてはArchitect解説講座:第4回「スラブツール」をご覧ください。

表示条件: オブジェクトが使用するIFCエンティティ>IfcSlab>IfcSlab>Name

結果:

17-3-3. その他

【プラグインオブジェクトスタイルの可視化】

ツールで配置したプラグインオブジェクト(ドア・窓・柱等)で、スタイルを指定しているものはそのスタイルの可視化ができます。

表示条件: オブジェクトが使用する一般項目>オブジェクトスタイル名

結果:

【プラグインオブジェクトスタイルの可視化(窓のみ)】

次はプラグインオブジェクトの中から、対象を窓だけにしてスタイルの可視化を行います。

対象オブジェクト: タイプが>右項目のもの>窓
表示条件: 同じ

結果:

【梁・桁の高さを可視化】

木造BIMツールで作成したオブジェクトも、もちろん可視化できます。

表示条件: オブジェクトが使用するパラメータ>梁・桁>高さ

結果:

17-3-補足. IFCエンティティの確認について

Vectorworks Architectシリーズに標準搭載されているツール類にて作図・モデリングしたオブジェクトは、自動的にIFCデータが割り当たります。

可視化の設定では、上記の壁やスラブのように表示条件を「IFCエンティティ」で指定する場合もあります。「この図形のIFCエンティティを知りたい」という場合にはその図形を選択し、オブジェクト情報パレット(データタブ)の「レコードフォーマット:」から確認ができます。

「レコードフォーマット:」が表示されていない場合は、下図の位置でマウスドラッグします。

IFCについてはこちらの記事もご参照ください。

Open BIM:1. リファレンスビューア

Open BIM:2. VectorworksからIFCを出力する

17-4. ビューポートの可視化

ビューポートを選択してオブジェクト情報パレットから可視化を選択したり、可視化の状態でビューポートを作成したりすると、ビューポートに可視化を適用できます。

ビューポートに可視化を適用すると、併せて凡例が表示されるので、プレゼンテーション資料としてもご利用いただけます。

 

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