Vectorworks2025からカウンタートップの機能が強化され、細部までこだわったカウンタートップが作成できるようになりました。
今回は、強化された機能を紹介しながら、洗面スペースをデザインしてみたいと思います。
目次
42-1. 作成方法
カウンタートップを作成する方法は、手動で描画する方法とキャビネットに基づいて描画する方法の2種類あります。
42-1-1. 手動で描画
自由な形状で独立したカウンタートップを作成します。
図形からオブジェクトを作成
1. 2D図形を右クリックして、図形からオブジェクトを作成を選択します。
2. オブジェクトタイプから「カウンタートップ」を選択します。
頂点モード
1. 家具/建物ツールセットパレットから、カウンタートップツールを選択します。
2. ツールバーから、頂点モードを選択し、曲線オプションを選択します。
3. 曲線を描く要領で、カウンタートップの形状を描画します。
42-1-2. キャビネットに基づいて描画
ベースキャビネットを用意しておき、その図形に基づいてカウンタートップを作成します。
キャビネットツールについては、こちらをご覧ください。
矩形モード
1. ツールバーから矩形モードを選択します。
2. マウスドラッグでカウンタートップの形状を定義するキャビネットを選択します。Enterキーを押すとカウンタートップが作成されます。
ブリッジモード 選択したキャビネット間のスペースがある場合、このモードをONにすると、スペースを認識し、1つのカウンタートップを作成します。![]()
選択モード
1. ツールバーから選択モードを選択します。
2. カウンタートップの形状を定義するキャビネットを選択します。 Enterキーを押すとカウンタートップが作成されます。
42-2. カウンタートップ設定
1. オブジェクト情報パレットのカウンタートップ設定をクリックします。
2. 一般ペインからカウンタートップの高さを設定します。
矩形モードや選択モードで作成されたカウンタートップはキャビネットに基づいて高さが設定されます
3. 断面形状の縁/縁取りの断面を指定します。2Dシンボルのリソースから選択することが可能です。
断面はカウンタートップと同じ厚みにする必要があります。厚みが異なるとエラーが出ます。
4. バックガードを追加する場合は、バックガードの断面から形状を指定しておきます。2Dシンボルのリソースから選択することが可能です。
5. 設定が完了したら、OKでダイアログボックスを閉じます。
42-3. 縁の処理
各縁の処理を指定します。
1. オブジェクト情報パレットから、縁の処理をクリックします。
2. 2D/平面ビューに切り替わり、選択しているカウンタートップが拡大表示されます。リストの中から縁を選択すると対象の縁が赤く強調表示されます。
縁の出:デフォルトのカウンタートップからどのくらい縁を出すかを数値で指定します。
処理:断面を選択すると、カウンタートップ設定で指定した断面処理をします。バックガードを選択すると、バックガードが追加されます。
バックガード(一体)を選択すると、カウンタートップと同じ属性でバックガードが追加されます。![]()
ウォーターフォール:チェックを入れるとウォーターフォールを追加できます。
3. 設定が完了したら、OKでダイアログボックスを閉じます。
42-4. 挿入物
42-4-1. シンボルの挿入
シンクなどを挿入して開口部を設けることが可能です。
1. リソースマネージャからシンクのシンボルを選択します。
2. カウンタートップに重ねると赤く強調表示されるので、任意の位置に配置します。
42-4-2. 挿入物の編集
オブジェクト情報パレットの挿入物をクリックすると、カウンタートップに挿入したシンボルを編集することができます。
アンダーマウント:有効にすると、挿入物がカウンタートップの下に移動します。
縁の処理:必要に応じて、開口部の縁の処理を指定することができます。
42-5. テクスチャ
カウンタートップはパーツごとにテクスチャを割り当てることが可能です。
1. オブジェクト情報パレットのカウンタートップ設定を選択します。
2. 属性ペインに切り替え、3D属性の項目からパーツごとにテクスチャを指定します。
42-6. スタイルの保存
設定が完了したら、スタイルで保存しておきます。スタイルで保存しておくことで一から設定する手間を省きます。
1. オブジェクト情報パレットのスタイルから「スタイルなしのプラグインから新規プラグインスタイルを作成」を選択します。
2. 保存する階層を指定します。
3. スタイル名称を設定します。
4. スタイルを使用する際に、変更する可能性がある項目はインスタンスの値を使用する設定にします。
スタイル別:ファイル内でこのスタイルを使用するカウンタートップは、一貫性を保つために特定の値で固定されます。スタイルに変更が加えられると、その変更がすべて反映されます。
インスタンス別:オブジェクト情報パレットからパラメータを変更できます。 プロジェクトのニーズに合わせてオブジェクトごとに変更することができます。
5. OKをクリックし、ダイアログボックスを閉じます。
進化したカウンタートップの機能を使うと、直感的にデザインが可能ですので、ぜひご利用ください!
カウンタートップツールの動画はこちらをご覧ください。
また、現在実施中のVectorworksオープンキャンパスでカウンタートップ機能の操作体験ができます。お近くで開催の際はぜひお越しください。
この機能を利用できる製品
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