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Vectorworks 2024 Update 4 〜Design Suite

ArchitectLandmarkSpotlightDesigner

みなさま、Vectorworks 2024 Update 4はダウンロードされましたでしょうか?

前回ご紹介したFundamentalsに搭載された新機能に続き、今回はArchitect、Landmark、Spotlight、Design Suite各製品に搭載された新機能について、それぞれご紹介します。

1. 建築家・インテリアデザイナー向け

建築家としての明確なニーズに応えるため、Vectorworks Architect 2024 Update 4では、より正確なBIMモデルの作成とプロジェクト関係者との作業共有がこれまで以上に簡単になりました。

1-1. IDSによるBIMマネージメント

Information Delivery Specification(IDS)ベースのモデルチェック機能が利用できるようになりました。

データマネージャに取り込んだIDSにより、ローカル要件およびプロジェクト要件が準拠されていることを確認し、プロジェクト情報を迅速に検証することができます。

間違っているマッピングはワークシートで強調表示され、情報はBCFマネージャに送信されてプロジェクトメンバーに割り当てられ、外部の課題管理システムと同期されます。

  IDS
IFCデータに含める情報をどのレベルで記述するかを定義した、XML形式のファイル。
例えば、壁には耐火性能に関するプロパティがないとダメなど、発注者が求めるIFCデータの記載仕様をIFCエンティティに書き出したもの。

1-2. BCFを使った課題管理ワークフロー

最新のBIM Collaboration Format(BCF)により、サーバーベースとファイルベースのBCF マネージャ間のシームレスな切り替えをサポートし、課題管理ワークフローを容易にします。

ウインドウ>パレット>Webパレット>BCFマネージャから表示される新しいインターフェイスでは、列の並べ替え表示/非表示サイズ変更などのオプションの追加と、フィルタリング機能が強化されました。

 BCF
IFCモデルの階層上に、テキストやスクリーンショットを追加するために開発されたオープンフォーマット。修正指示や問題提起を的確に伝えることができるコミュニケーションツールです。

1-3. データ互換

BIMコラボレーションをより効果的にするIFC取り出しが強化されました。

高度なIFCアセンブリと複数の建物をサポートし、認定されたジオメトリとデータの品質、ジオリファレンス、および最適化されたファイルサイズと連動します。

さらに、Revit 2024ファイルの取り込み/取り出しサポートが追加され、最新バージョンのRevitを使用している共同作業者とのファイル交換プロセスが改善されました。

1-4. キャビネットツールの改良

キャビネットツールの図面化とカスタマイズ機能が改善され、固有のプロジェクトに必要な柔軟性が提供されます。


上部補強材、直感的なドアと引き出しの設定インセットの選択金物(把手)のオフセットなどのカスタマイズオプションが追加され、より効果的なプロジェクト設計を実現します。

2. ランドスケープアーキテクト&デザイナー向け

Vectorworks Landmark 2024 Update 4のリリースにより、デザインや図面化、プレゼンテーションに、より詳細なデータおよびイメージを含めることができます。

2-1. 舗床ツールの新しいモード

舗床ツールに2つの新しいモードが追加されました。

コピーモードと変換モードで、選択した図形からスマートに舗床オブジェクトを作成できます。植栽やランドスケープエリア、灌水ツールと同様に、他の舗床から設定やスタイル属性をピックアップして効率的に舗床に変換することが可能になりました。

2-2. 地形モデルの等高線ラベル

地形モデルの等高線には、図面基準を満たす優れたコントロールが可能なラベルを作成することができるようになりました。

等高線ラベルに、独自の単位や精度で設定ができるオプションが追加されました。さらにオブジェクト情報パレットの等高線ラベルを追加オプションから、曲線を描くだけで、簡単に交点にラベルを追加することも可能です。

2-3. 引き出し線付き注釈ツールが回転した図面に対応

地形のもつ性質上、水平・垂直の状態で設計を始められることはまずありません。
そこで便利なのが平面を回転機能ですが、UP4からは、この回転した状態の図面にも引き出し線付き注釈ツールを使って、平面図に直感的かつ正確に注釈を付けることができるようになりました。

2-4. DWG取り出し

DWG取り出しは、ランドスケープエリアオブジェクト用に最適化されました。
正確さと精度を確保しながらDWGファイルを交換するのに役立ちます。

3. 照明&音響&ライブイベントデザイナー向け

MVRは標準フォーマットとして進化を続け、よりスムーズなデータ互換のニーズは常に高まり続けています。Vectorworks Spotlight 2024 Update 4では、照明や音響、映像、ステージデザインに関わるすベての方に、豊富なデータ互換性を提供します。

3-1. インベントリと設備リスト

Vectorworks 2024で搭載されたインベントリと設備リストは、ステージやショーが必要とするすべての設備を集約してリスト化できる機能です。
この便利な機能が、さらに便利になりました。

インベントリと設備リストから作成できるワークシートは、リストに表示されるデータを統合し、サブパーツ仮想パーツも含めることができるようになりました。


また、新たに追加された設備概要ツールの設定オプションにより、個々の設備オブジェクトの配置や縮尺を調整できるようになり、レポートをより適切に管理できます。

3-2. トラスの機能向上

トラスオブジェクトを扱う際のパフォーマンスも向上しています。
複数の照明器具やその他の複雑なジオメトリを含むファイルへのトラスの挿入が高速化され、よりスムーズなモデリングが可能になりました。

3-3. MVRとGDTF

My Virtual Rig (MVR) 取り込み/取り出し機能の重要な開発により、プロジェクト共有Goboイメージ座席セクション、そしてシャッター情報カラー名フィクスチャーポジションなどの他のデータのサポートが改善され、より高品質なファイルを簡単に交換できるようになりました。

さらに、General Device Type Format (GDTF)取り込み/取り出し機能も進化しています。
GDTF取り込みは、フィクスチャーとそのデータに従来よりも簡単にアクセスできます。
また、GDTF取り出しでは、ビデオスクリーンとスクリーンセットをプロジェクターとして取り出せるようになりました。Visionに取り出すと、これらのプロジェクターはリアル感が増し、実際の光が放射または投影されます。

3-4. L-Acoustics Soundvision取り出し

L-Acoustics Soundvisionとの新しい統合により、設計の音響解析を効率的に実行できるようになりました。
このプラグインにより、Soundvisionに送信する前にVectorworksジオメトリをリアルタイムで最適化し、そこで音響解析を評価、実行することができます。

ヘルプ>パートナー製品のインストールからEntertainmentをクリックし、L-Acoustics Soundvisionを選択してインストールします。
Vectorworksを再起動すると、L-Acoustics Soundvisionメニューが追加されてご利用いただけるようになります。

プログラム間でVectorworksクラスを維持することで、貴重な時間を節約し、Soundvision内で特定のサーフェスを有効または非表示にできるため、設計プロセスを効率化することができます。

4. アップデータのインストール方法

このアップデートは、現在リリースされているすべての日本語版Vectorworks 2024からダウンロードできます。
アップデートをインストールするには、Vectorworksメニュー(Mac)またはヘルプメニュー(Windows)からアップデータを確認を選択します。

 

Vectorworks 2024 UP4で快適なデザインを!

 

この機能を利用できる製品

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