よくある質問解説講座

第35回「データを少しでも軽くしたい」

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Vectorworksのデータが重くなってしまい、作業が進まないといったことがあるかと思います。今回は少しでもデータを軽くする方法をいくつかご紹介します。

35-1. 不要情報消去

必要ないレイヤ、クラス、リソース、また用紙の外側にある図形や同位置に重複している図形などを一度にファイルから削除できます。

例えば、「素材の検討でたくさんリソースを使用したらリソースマネージャが重くなってしまった」「DXFやDWGファイルを取り込んだら同じ図形が重なっていた」など、そんな時は不要情報消去コマンドが便利です。

1. ツール>不要情報消去を選択します。ダイアログで図面ファイルから消去する項目を選択し、OKで閉じます。

各項目の右側にある()内の数字が、削除対象となるものの数です。

2. 消去される各項目の名前とタイプが表示されます。この時に一覧にはファイル内で使っていないものや同位置に重複している項目が自動的に不要とみなされ、表示されています。

  特定の項目を消去しないようにするには、項目名の左側の列をクリックして✔️を外し、OKで閉じます。

3. リソースマネージャを表示させて確認すると、使われていなかったリソース(下図ではテクスチャ)が削除されたことが確認できます。

35-2. 枠外部分のイメージ削除

イメージ(画像)を取り込み、トリミングした際に必要ない枠外のイメージを削除することで、データ量を減らすことができます。

1. イメージをダブルクリックし、編集画面に入ります。トリミング後に残したい箇所に図形を描画し、右上のBitmap枠の編集を出るをクリックして編集画面を出ます。

2.イメージが選択された状態で、オブジェクト情報パレットから枠外のイメージを削除をクリックします。さらに確認のダイアログをOKで閉じます。

3. ダブルクリックで編集画面に入ると、枠外にあった部分が削除されていることが確認できます。


35-3. シンボル化する

同じオブジェクトをいくつか配置する際に、オブジェクトをシンボル化すると
ひとつのオブジェクトをコピー&ペーストで配置するよりデータを小さくすることができます。

 シンボル:図形を部品として保存して、再利用できる機能です。

1. 対象のオブジェクトを選択し、加工>シンボル登録を選択します。

2. リソースマネージャに登録されているので、図形をダブルクリックして選択し、配置します。

以下の椅子図形をシンボル登録したものを100個配置した場合と、そのままコピー&ペーストした場合とで、15倍以上のファイル容量の差が出ました。


シンボル作成の詳細についてはこちらをご参照ください。

35-4. リソースを参照する

アクティブファイルでVectorworksライブラリの中や別のファイルからリソースを使用する際に、取り込むのではなく、参照します。リソースを参照することで、取り込みを行うよりデータを軽くすることが可能です。

1. 使いたいリソースの上で右クリックをし、コンテキストメニューから参照を選択します。

2. リソースの参照ダイアログで保存先を指定し、OKで閉じます。

3. 新規ファイル参照ダイアログでディスクに参照キャッシュを保存を無効にして、OKで閉じます。

  このオプションを選択しないことで、参照リソースのコピーは保存されません。つまりファイルのサイズは小さくなります。また、参照リソースはファイルが開かれた時に更新されます。

35-5. PDF取り出しの解像度設定

35-4までは作業中のファイルを軽くする方法をご案内しましたが、それとは別に変換するファイル形式を軽くする方法もあります。

例えば、PDF取り出し時に解像度設定を調整することで、作成されるファイルサイズが無駄に大きくなることを防ぐことができます。
解像度の設定は、A4やA3サイズなら300dpiほどがおすすめです。

 

  • 以上ご紹介した方法を試してみてください。

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