お知らせ

BIMソフトウェアで解決する3つの建築デザインの課題

この記事は【2021年10月12日】に公開されたもので、2年以上経過しています。
記事の内容が古くなっていたり、新機能の追加・機能の改善が図られていることがあります。

今回は建築設計の現場でよく見られる3つの課題と、Vectorworks独自の機能がどのように役立つのかをご紹介します。

BIMソフトウェアで解決する3つの建築デザインの課題

建築には顕著な課題があります。予算やクライアントの承認など、常に存在する課題もあります。それ以外にも、設計の過程の中で発生する特定の障害があります。しかし、それを乗り越えて適応していくことで、大きな満足感を得ることができます。

シンプルなようでいて、実用的なデザインソリューションは、最もクリエイティブなデザインを生み出すことができるのです。そこで今回は、建築設計の現場でよく見られる3つの課題と、Vectorworks独自の機能がどのように役立つのかをご紹介します。

建築設計ソフトウェアは次のようなことに役立ちます。

    • 空間的な関係を迅速かつ精確に把握
    • クラウドを利用した時間効率の良いワークフローの確立
    • ワークフロー調整のリスク監視

課題1 – プログラム要素とその空間的関係の理解

プログラム要素の関係を理解することは、デザインの初期段階では非常に重要です。

Vectorworksのスペースツールは、デザインの初期段階で活用できる素晴らしいリソースです。これにより、エリア、ゾーン、異なるスペースの全体的な関係を調べることができます。バブルダイアグラムや概略フロアプランを作成する際には、スペースツールを検討してみてはいかがでしょうか。

プランニングの初期段階では、スペーススタイルは用途や色のような単純なものを定義しているかもしれません。しかし、デザインが進むにつれて、スペースの居住者数などの追加データをスタイルで定義することができます。

課題2 – リソースの重い処理による、コンピューターの占有と、時間の浪費

最初のデザインが完成した後、あなたや会社は、レンダリングや大きな図面セットをクライアントに送らなければならないかもしれません。これは重要なステップで、クライアントにデザインをより深く理解してもらうためのものです。技術的な図面や初期の空間的な関係は、デザインプロセスには適していますが、クライアントにビジョンを伝えるには適していません。しかし、レンダリングやPDF取り出しのようなリソースの重い処理を行うと、パソコンを拘束し、他の作業ができなくなってしまいます。

レンダリングをVectorworks Cloudで実行することで、コンピュータの処理能力を節約し、デザインを継続できます。あらゆるVectorworksファイルをクラウドのコンピューティングパワーでレンダリングできます。数々の賞を受賞したCineware by Maxonをベースに構築され、完全に統合されたRenderworksの機能は、デザインを視覚化し、魅力的なイラストを作成するための業界最高のツールを提供します。

Vectorworks Architectでは、Enscape、Lumion、Twinmotionといった数多くのリアルタイムレンダリングソリューションを利用できます。

Vectorworksクラウド上でのコンピューティングでは、ファイルの共有、プレゼンテーションやバーチャルツアーの作成、設計プロセスで必要となるレビュー用のドキュメントセットの公開が可能です。また、クライアントやコンサルタントとVectorworks Cloudへのリンクを共有することもできます。さらに、この共有リンクによって、プロジェクトへのコメントを簡単に行うことができ、リアルタイムなレビュープロセスを実現します。

詳細設計、製図、新規設計などの作業をしている間は、重い作業はVectorworks Cloudにお任せください。1人のスタッフでも50人のスタッフでも、その自由度の高さがワークフローを後押ししてくれるはずです。

課題3 – 共同作業に潜むリスク

空間的な関係を理解することで設計の初期段階での課題を解決し、クラウドコンピューティングによって効率を高めて次の作業に移ることができます。しかし、ソフトウェアが協調的な設計ワークフローに内在するリスクに対応していることも重要です。

BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)をプロセスに組み込むことの素晴らしい点は、それが正しく実行されていれば、考える必要がないということです。

BIMプロセスでは、設計中にリスクを管理することができます。パラメトリックツールでも、自由形式の3Dモデルでも、2Dスケッチでは見えなかった設計上の矛盾点を確認することができます。例えば、2Dスケッチではドアの位置が完璧に見えるかもしれません。しかし、実際に家を建てるときには、隣の壁の寸法のせいでドアが完全に開かないことがあるかもしれません。BIMや3Dモデリング機能があれば、そのような見落としを防ぐことができます。

BIMと3Dモデリング機能は、以下のことを可能にします。

    • 誤りのリスクを減らすことができる
    • 重要なディテールが漏れないようにする
    • コンサルタントと設計の各段階を調整することができる
    • VectorworksのSolibri Direct接続により、Solibri Officeなどのモデルチェックソリューションとの連携が可能
    • 認定されたオープンBIMプロセスを使用して、コンサルタントと設計の各段階を調整することができる

設計プロセスでは、時間管理や予算の考慮も重要です。BIMソフトウェアを使用することで、プロジェクトの全体的なドキュメントを管理することができます。また、ドキュメントは3Dモデルを基に作成されるため、デザインの変更はドキュメントに反映され、その逆も可能です。また、3Dモデルを基にしたドキュメントは、デザインの変更をドキュメントに反映させることができるので、無駄な見落としを防ぐだけでなく、時間の節約にもなります。

空間関係、クラウドコンピューティング、一貫したリスク管理への理解を深めれば、最も成功率の高いプロジェクトを作ることができるでしょう。

まだVectorworksをお使いでない方は、優れたオールインワンのBIMソフトウェアをご検討ください。

元記事:Planet Vectorworks