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【海外事例】A&Q Partnershipは大きなファイルをどのように管理したか

この記事は【2021年8月10日】に公開されたもので、2年以上経過しています。
記事の内容が古くなっていたり、新機能の追加・機能の改善が図られていることがあります。

Vectorworksには大規模プロジェクトに対応できる機能も搭載しています。ここでは、Vectorworksのファイル参照を利用したイギリスの設計事務所の例をご紹介します。

プロジェクトが大きくなるにつれ、デザインファイルのパフォーマンスリスクは高くなります。あまりにも多くの情報を詰め込んだファイルは、どうしようもなく遅くなりがちです。

ここでは、デザインファイルをスムーズに運用するための、定評あるファイル管理方法をご紹介します。

A&Q Partnershipという会社は、1,200戸の住宅プロジェクトをVectorworksで進めています。WatfordのEight Gardensを修復したこのプロジェクトには、構造エンジニア、ランドスケープアーキテクト、土木技術者などが参加しており、コラボレーションに使用できる高機能なファイルを作成することが求められていました。

このプロジェクトが示しているのは、1,200ユニットという大規模なものであっても、ドキュメントやモデル交換に使用するまとまった高性能なファイルを作成できる方法が検証されたということです。

Vectorworksで大容量ファイルの協働設計

A&Q Partnership社のNick Lawrence氏と彼の同僚は、プロジェクトを開始する前からファイルのパフォーマンスに関する懸念に取り組んでいました。

Vectorworksで設計し、TwinmotionでレンダリングしたEight Gardens。写真提供:Nick Lawrence and A&Q Partnership

このプロジェクトではマルチファイル方式を採用しており、6つの建物それぞれにマスターファイルとは別のファイルが割り当てられています。調整のために各ビルをマスターファイルに参照し、デザイン作業のほとんどをそれぞれの建物のファイルで行いました。壁のスタイルや窓の種類などのサイト全体のリソースは、個別の「アセットライブラリーファイル」に格納されているとLawrence氏は説明します。

「変更を調整するには、建物やライブラリのファイルごとに管理し、マスターファイルのリンクを更新する必要があります」とLawrence氏は述べています。「つまり、一人の人間が変更を加えると、それを一連の図面全体に渡って反映させることができるのです。これは時間の節約にもなりますし、さらに重要なのは、思いつきで変更することを抑制することができるということです」

Vectorworksで設計し、TwinmotionでレンダリングしたEight Gardens。写真提供:Nick Lawrence and A&Q Partnership

この手法では、各ファイルの情報を制限することで、自分や協働設計者がパフォーマンスを気にせず作業できるようにしています。また、この手法では多くの調整を前倒しで行っているため、デザインプロセスの後半で避けられない変更が発生した場合でも、大きな労力をかけずにスムーズに対応することができます。

大規模プロジェクトを管理するためのこの参照方法は、Vectorworksの協働設計環境であるプロジェクト共有にも対応しています。

つまり、大きなプロジェクトでも怖れることなく、管理しやすい大きさに分割することで、プロジェクトが調整され、建設チームの準備が整うということです。

Eight Gardensプロジェクトの詳細はこちら(Google翻訳)をご覧ください。

元記事:Planet Vectorworks