Vectorworks 2023が、本日2023年1月13日、発売開始となりました。
この最新バージョンについて、あらためてご案内します。
これまで、トップ注目機能、旧バージョンとの変更点、データ互換、ムービーなどでご紹介していない機能などに関してお知らせしてきました。
また、Vectorworks Liveのアーカイブや新機能ムービーもご覧いただきました。
設計・BIMソフトウェア Vectorworksの最新バージョンは、「Superchage your workflow」(ワークフローを加速する)をテーマにした、画期的なアップグレードを提供します。プロセスを合理化し、設計により多くの時間を割くことができるようになります。
Vectorworks社の最高技術責任者であるSteve Johnsonは、新バージョンの意味するところをこう述べています。
「私たちは時間の重要性と価値を理解しており、Vectorworks 2023でこの重要なリソースの一部を設計者に還元できることに興奮しています。ユーザーが制限なく設計できるようにするための継続的な努力の中で、私たちの最新リリースは、手作業の必要性を軽減する必須ツールのアップグレードを誇っています。
より少ないステップで何でもモデリングできる自由、より自動化された操作、そしてより多くのコラボレーション方法によって、ユーザーはワークフローを加速し、生産性を最大化することができます」
そして、いよいよお待ちかね、Vectorworks 2023の概要です。
BIM機能
BIMを行う上でデータは不可欠です。Vectorworks 2023は、データへのアクセスや管理を容易にし、より効率的で正確なモデリングや設計図書の作成のために、データを活用できるようにします。
まずは、強力なデータレポート機能の追加により、建物オブジェクトの詳細なレポートや数量計算の作成プロセスが簡素化され、壁、スラブ、屋根、手摺/フェンスオブジェクトやその定義するコンポーネントについて正確なレポートを作成できるようになりました。
そして、データマネージャの機能が拡張され、あらゆる種類のデータを作成・管理する際に、より予測しやすく、より使いやすくなりました。複数のデータセットの検索、フィルタリング、選択、情報のコピー&ペースト、他のデータセットへの適用ができます。
Vectorworks 2023では、データタグの作成とカスタマイズのコントロールも強化されています。データタグとオブジェクトの関連付けを直感的に見つけて変更したり、必要に応じてインスタンスごとにさまざまな単位を表示したり、ビューポートで使用するためのスケールを定義することができます。
Vectorworks Liveでも講演した、プロダクトマーケティングディレクターであるRubina Siddiquiは、「データは、BIMやあらゆるタイプの情報モデリングにおいて重要な要素です」と述べています。
データ互換(相互運用性)
Vectorworksはコラボレーションを優先し、仲間のデザイナーやコンサルタントと仕事をするための新しい効果的な方法を常に提供し続けています。
IFC取り込み機能の向上は、Vectorworks 2023がより生産的なコラボレーションを促進するための方法の一つです。
IFCファイルを取り込む際のパフォーマンスが向上し、より多くのアプリケーションから取り込めるようになりました。取り込み時にオブジェクトをフィルタリングする新しいオプションや、Vectorworksのファイル構成に合わせた基準ベースのクラスおよびストーリーマッピングにより、より優れたコントロールが可能になります。
Vectorworks 2023は、DXF/DWGファイルの互換に不可欠な、取り込み/取り出し機能も改善しています。シンプルになった新しい取り出しダイアログで、ファイルに取り出されるアイテムやレイヤをカスタマイズできるようになりました。同時に、取り込み時には、どのレイヤとオブジェクトを含めるかを簡単に選択することができます。
ユーザーエクスペリエンス
プロセスの自動化と効率化に焦点を当てた日々のパフォーマンスの改善により、Vectorworks 2023はあなたに代わって力仕事をこなします。
断面ビューポートの改善により、図面化のワークフローを合理化できます。Vectorworks Graphics Moduleを活用し、計算や処理をバックグラウンドに移す新しい機能を備えているため、ビューポートの更新が最大6倍速くなり、他の作業を同時に行うことも可能になりました。
また、クラウドプレゼンテーションの改善により、Vectorworks Service Selectユーザーは、Vectorworks Cloud Servicesでプレゼンテーションボードやバーチャルツアーを作成し、カスタマイズする自由度が向上しました。
バーチャルツアーは、Vectorworksのクラウドおよびモバイル3Dビューアのアップデートに加え、3Dモデル、PDF、画像など様々なファイルタイプとの互換性が追加され、デザインを共有しクライアントに印象づけるためのより強固なオプションを提供します。
この最新リリースでは、Maxon社のRedshift Everywhereも体験できます。Redshiftレンダリングスタイルを、使用しているハードウェアの種類に関係なく、すべてのお客様がご利用いただけるようになりました。優れたビジュアライゼーションのため、従来よりもさらに多くのレンダリングオプションを提供します。
ランドスケープのためのBIM機能
Vectorworksは、ビジュアライズや組織的機能の向上、勾配や地形モデル作成のための時間を短縮する新しいツールにより、BIMをランドスケープワークフローに導入する道を開き続けています。
VectorworksのGISとジオリファレンスとの統合により、マスターファイルのGIS設定を使用して参照ファイルを自動的に配置し、ファイル間のコラボレーションをより簡単に行うことができるようになりました。また、新しいGIS設定と座標は、お好みの座標入力方法を保存させることができるので、より精確な地理参照データを取り込むことが可能です。
さらにVectorworks Landmark 2023では、生け垣ツールを使用して混合または単一種の生け垣を簡単に設定してモデリングすることができます。地形モデルの表面にもシームレスに適用し、必要な植物本数を手早く確認したり、成長した生け垣の高さと広がりを本数に影響させることなく表現します。
エンタテインメント機能
バージョン2023は、エンタテインメント業界の方や照明デザイナーが信頼できるツールを提供するために継続的な改善に重点を置き、より効率的なワークフローを可能にするアップグレードとなっています。
Vectorworks Spotlight 2023では、リギングデザインとプランニングがこれまで以上に簡単になりました。
ホイストとブライダルオブジェクトの統合が改善され、より管理しやすい図面作成ができます。2本足のブライダルの動作も更新され、一貫性が保てるようになりました。
また、シンボルベースのトラス接続部オブジェクトのコントロールが向上したことで、ワークフローの多くが改善されます。
シェイドレンダリングのアップデートにより、これまで直面していた8灯までの表示制限がなくなり、テクスチャやGoboのレンダリングサポートが強化されたことは、Spotlightユーザーにも恩恵をもたらしています。これらの機能強化により、デザインコンセプトを素早く作成して共有することができるようになります。
また、Lighthing Deviceやワークシート機能に関するワークフローの問題も改善され、シンプルな描画機能とより正確なデザインを実現し、クリエイティブな作業に集中できるより多くの時間を提供します。
Vectorworks 2023の情報はこちらから
Vectorworksの新バージョンをお届けできることを嬉しく思います。
Vectorworks Service Selectのご契約者は、カスタマーポータルにアクセスして、今すぐアップグレードすることができます。
新機能を体験したい方は、ぜひVectorworksオープンキャンパスにご参加ください。日本各地で操作体験セミナーを開催しております。
また、無料でお試しいただけるVectorworks 評価版をダウンロードして、Vectorworks Universityを見ながら自己学習を行なっていただくことも可能です。
Vectorworks 2023をぜひご活用ください。
元記事:Planet Vectorworks (一部改訂)