今回は、VectorworksでCOVID-19に適したイベント会場を作成した海外事例をご紹介します。
Live Legends社は、感動的なコンテンツと最先端のテクノロジーからクリエイティブなアイデアを生み出し、伝説的なライブ体験を提供するグローバル企業です。
COVID-19は多くのイベントを中断し、イベント業界全体を麻痺させました。しかしLive Legends社はあきらめず、LIVE @ HOMEを作りました。LIVE @ HOMEはブランドと観客を簡単に、そして安全につなぎ続けるための、熱意に満ちた舞台です。
4年以上にわたり、Live Legends社は会議や企業イベント、コンサート、eスポーツに加え、彼らは「Club One Third Beijing」のような受賞歴のあるクラブなど、あらゆる方面でショーを創造しました。これらはどのようにして実現しているのでしょうか?それは、あらゆる状況を最大限に活用し、すべてのプロジェクトでVectorworks Spotlightを効率的に使用することです。
「ソーシャルディスタンス(人的接触距離の確保)が求められる時代だからこそ、人々のつながりを維持する必要がある」そんなことを考えながら、チームは活動を開始しました。Live Legends社の照明オペレーターであるBas Knappers氏は、Vectorworks Spotlightをはじめとするソフトウェアパッケージの可能性を徹底的に研究することで、空いた時間を有効に活用していると述べています。
その結果、イベント業界のためのバーチャル世界が出来上がりました。
STEP 1: システム図面の作成
この体験を生み出すために、チームはDMXパッチと一緒にVectorworks Spotlightでシステム図面を作成しました。Knappers氏は、Vectorworksから2つの方法で進めることができると説明します。
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- MVRを介してVectorworksとDepence2の間で交換する方法。
- MVRまたはMA Vectorworks Spotlightプラグインを介してファイルをエクスポートし、grandMA3かgrandMA2にそれぞれインポートする方法。
STEP 2: 空間を知る
「まずはベースとして、最初のスケッチ・雰囲気・スタイルが決まります」
Live Legends社チームはその情報に加え、自分たちが扱う空間がどのように見えるのかを知りたがっています。
Live Legends社のシニアライトデザイナーであるSerge Patist氏は「我々はVectorworksでそれを行います」と述べています。
STEP3:デザイン用のモデルをセットアップする
「Vectorworksでは2Dと3Dモデルを完璧に描けますが、以前からCinema 4Dで3Dの知識を蓄積してきたので、このワークフローを使っています。
Cinema 4Dでは、デザインを始めるために3Dモデルを設定します。それが定まったら、Cinema 4DからVectorworksにエクスポートし、技術的に正しいものへと調整 -つまり、照明・オーディオ・ビデオ・寸法の再確認を行います」
STEP4:ファイルの更新とレンダリング
デザインの準備ができたら、Cinema 4Dのファイルを更新してレンダリングを行います。デザインが承認された後は、引き続き照明器具の作業を行い、器具を対応させていきます。
最終的には、デザインとビジュアライゼーションのプロセスを組み合わせたDepence2とリンクできます。MA Lightingを使った本番での活躍が期待されています。
魅力的なストーリーを伝説的なライブ体験へと変えるには、アイデアを実現するための適切なソフトウェアが必要です。Live Legends社ではそれをVectorworks SpotlightとDepence2の連携に期待しています。
「私たちの目標は、どんな状況でも常に最大限の効果を得ることです。だからこそ、常に一歩進んでお客様を驚かせることができるのです」とPatist氏は語ります。
このアプリケーションは、さまざまな種類・要素・メディアによってショーデザインがますます複雑になっている今、重宝しています。
この記事はDesign Expressのウェブサイトに掲載されたものです。
元記事:Vectorworks Inc.