実践OpenBIM

6. FlowDesigner 9 との連携

この記事は【2011年12月7日】に公開されたもので、2年以上経過しています。
記事の内容が古くなっていたり、新機能の追加・機能の改善が図られていることがあります。

6-2.気流解析シミュレータ(FlowDesigner)で解析

6-2-1.FlowDesigner の概要

「FlowDesigner」は 、気流の流れや温熱・汚染度の分布を3次元的にシミュレーションすることのできる ソフトウェアです。 「流体解析シミュレーション(CFD)」と呼ばれていたこのような技術は、 これまでごく一部の大学の研究室や企業の研究所内部のみで使用されてきましたが、 これを広く一般の方でもきわめて簡単に活用できるようにした製品が、「FlowDesigner」です。建築設計事務所・ゼネコンでも多く使用されているソフトウェアです。

詳しくは、インタビュー記事「アドバンスドナレッジ研究所に聞く」をご覧下さい。

 

6-2-2.FlowDesignerでの操作

FlowDesignerの操作画面

「CAD外部ファイルを開く」から、IFCファイルを取込みます。
FlowDesignerでは、直接IFCデータを取込むことが可能です。

エンティティ選択ダイアログ

コンバート設定ダイアログ

解析に必要なエンティティだけを選択して、取り込むことができます。
領域の拡張、座標数値を丸めるなどの設定も可能です。

取込んだ直後のモデルです。これらに、解析用の補正を行ないます。

取込み直後のモデル

 

取り込んだオブジェクトの中には、IFCからのデータ変換の際に、面が透けてしまうものがあります。

このようなオブジェクトに対し、FlowDesigner9から、1クリックでオブジェクトの形状を修復できる機能を搭載しました。

その他にも『オブジェクト形状簡略化』等、IFCデータの補正をアシストする様々な機能があります。

補正前

補正中

補正後

 

オブジェクトの形状補正の他に、オブジェクトの概観についても、色の変更・面の半透明表示・線の非表示など、詳細にFlowDesigner上で編集することができ、高いプレゼンテーション能力を発揮します。

補正前

補正後

解析対象建物の1階部分です。

解析対象の一階部分