今回はマリオネットに標準搭載されているダイアログのノードを紹介します。警告表示や、ユーザーの入力を要求するようなインタラクティブなプログラムの実現に役立ちます。

ダイアログはVectorworks上に別ウインドウを開いて、情報を表示したり、ユーザーの入力を受け付けるフィールドを表示するための機能です。ダイアログのウインドウを閉じた時に、ユーザーが入力した値を取得してプログラムで利用することができます。

今回はマリオネットツールに標準搭載されているダイアログ類のカテゴリのノードをまとめて紹介します。

50-1. 警告表示のダイアログ

Alert Dialog

Textパラメータに入力した値を警告文として表示します。itemポートから入力したデータは左から右へ通過するのみで、警告文としては扱いません。

Alert Critical Dialog

Alert Dialogと似ていますが、Alert Criticalではサブメッセージを表示することができます。Textパラメータにメインのメッセージを入力し、adviceパラメータにサブメッセージを入力します。

Alert Inform Dialog

Alert Inform DialogはAlert Criticalに重要度のパラメータminorが追加されたものです。minorのチェックがONの場合、ステータスバーにメインメッセージのみ表示します。

別ウインドウを開くとどうしても閉じる操作が必要になってしまうので、プログラムの進行を妨げないメッセージとして有効です。

Alert Question

Alert Questionは質問形式の警告を表示して、回答を受け付けるダイアログをを表示します。メインメッセージ、サブメッセージの他、4つのボタンが表示されます。それぞれボタンに表示する文字列をパラメータで設定します。

1. 1. OK Button Text
   2. Cancel Button Text
   3. Button A
   4. Button B

選択したボタンの番号がiButtonResultIDポートから出力されます。

50-2. ユーザーの入力を要求するダイアログ

String Dialog

文字列の入力を受け付けるダイアログを表示します。sDefaultポートには、文字列入力フィールドの初期値の文字列をを入力します。Requestパラメータは入力フィールド上段に表示される説明です。

シンボルの名前や注釈などプレーンな文字列を入力する時に使用します。

Integer Dialog

整数値の入力を受け付けるダイアログを表示します。iDefaultにフィールドの初期値、Requestパラメータに説明を入力するところは同様です。フィールドに整数値以外の値が入力されると、OKボタンを押した時に再入力を求められます。

数や識別番号などを入力する場面で使用します。

Real Dialog

実数値の入力を受け付けるダイアログを表示します。nDefaultにフィールドの初期値、Requestパラメータに説明を入力するところは同様です。

角度や割合など実数値の入力に使用します。

Distance Dialog

距離の入力を受け付けるダイアログを表示します。nDefaultにフィールドの初期値、Requestパラメータに説明を入力するところは同様です。

Distance Dialogで入力された値は書類の単位に依存します。寸法値などで使用します。

Yes No Dialog

はい、いいえを選択するダイアログを表示します。Textパラメータに質問として表示する文字列を入力します。

はいを選択した場合はTrue、いいえを選択した場合はFalseが出力されます。

Popup Dialog

ポップアップを表示してユーザーに選択させるノードです。ポップアップの選択肢は任意のリストで定義します。ユーザーが選択した項目の文字列と、その項目のインデックスを取得します。

選択した項目の名前と、そのインデックスが取得できます。インデックスは0から始まるため、リンゴが選択された場合は0、バナナが選択された場合は1、オレいちごが選択された場合は2が取得されます。

Criteria Dialog

図形の検索条件を入力するダイアログを表示します。検索条件に合致する図形のリストを出力します。図形選択マクロで表示するダイアログと同等のインターフェースです。