今回はマリオネット解説講座基本編です。すべての作図のベースとなる2D図形のノードを解説します。
2D図形の中でもよく利用される図形の種類をピックアップして紹介します。
今回は基本編ですのでミニマムなノード数でプログラムを作成します。
7-1. 直線
直線の作図にはLineノードを使用します。
Lineノードは、直線の始点と終点の座標を指定して作図するノードです。
始点の座標はPoint2ノードで作成します。
Point2ノードは、xy平面上の座標を作るノードで、オブジェクト情報パレットでx座標とy座標を入力します。
Point2ノードは、入力関数カテゴリのフォルダから見つけてください。
Point2ノードを配置して、始点の座標を「(x,y)=(0,0)」として入力します。
終点の座標も、始点同様にPoint2ノードで作成します。
Point2ノードをもう一つ配置して、終点の座標を「(x,y)=(100,50)」として入力します。
始点と終点の準備ができたら、Lineノードに接続します。
始点のPoint2をLineのpStartポートへ、
終点のPoint2をLineのpEndポートへ、それぞれ接続します。
Lineノードを選択して、オブジェクト情報パレットから「実行」をクリックします。
始点(0,0)、終点(100,50)の直線図形が作図されました。
7-2. 四角形
四角形の作図はRectAngleノードを使用します。
RectAngleノードは、四角形の原点の座標と、幅・高さ・方向を指定して作図するノードです。
RectAngleで作図する四角形の原点は、四角形の左下隅の頂点になります。
原点の座標はPoint2ノードで作成します。
Point2ノードを配置して、原点の座標を「(x,y)=(0,0)」として入力します。
四角形の幅・高さは、Realノードで作成します。
Realノードは、実数値を作るノードで、オブジェクト情報パレットから数値を設定します。
Realノードは、入力関数カテゴリのフォルダから見つけてください。
Realノードを、幅・高さそれぞれに2つ配置して、次のように数値を入力します。
- 幅:50
- 高さ:100
四角形の方向は、Vec2ノードで作成します。
Vec2ノードは、2次元ベクトル作るノードで、オブジェクト情報パレットでx成分とy成分を入力します。
Vec2ノードは、入力関数カテゴリのフォルダから見つけてください。
Vec2ノードを配置して、四角形の方向を「(x,y)=(1,0)」として入力します。
原点・幅・高さ・方向の準備ができたら、RectAngleノードに接続します。
原点のPoint2を、pノードへ、
幅のRealを、nWidthポートへ、
高さのRealを、nHeightポートへ、
方向のVec2を、vRotポートへ、それぞれ接続します。
接続ができたら、RectAngleノードを選択して、オブジェクト情報パレットから「実行」をクリックします。
(0,0)を原点とした幅50、高さ100の四角形が作図されました。
7-3. 多角形
多角形の作図はPolygon 2Dノードを使用します。
Polygon 2Dノードは、多角形の頂点座標を複数指定して作図するノードです。
頂点座標のリストを作成して、そのリストをまるごとPolygon 2Dに渡すイメージです。
まずは頂点座標のリストを作成します。今回は3点の頂点から多角形を作図します。
それぞれの座標はPoint2ノードで作成します。
Point2ノードを3つ配置して、次のようにxy座標を入力します。
- 1点目:(x,y)=(0,0)
- 2点目:(x,y)=(50,100)
- 3点目:(x,y)=(100,50)
この3つの座標をリスト化するには、Ordered Listノードを使用します。
Ordered Listは箱のような機能を持つノードで、itemポートに接続されたデータをリスト型のデータに整形します。
Ordered Listノードはデータフローカテゴリから見つけてください。
Ordered Listノードを配置して、item0〜item2のポートに、3つの頂点を順番に接続します。
頂点リストの準備ができたら、Polygon 2Dノードに接続します。
頂点リストのOrdered Listを、listVertsポートに接続します。
接続ができたら、Polygon 2Dノードを選択して、オブジェクト情報パレットから「実行」をクリックします。
3点「(0,0),(50,100),(100,50)」の頂点を持つ多角形が作図されました。
7-4. 円弧
円弧の作図はArcノードを使用します。
Arcノードは、円弧の中心点の座標と、円弧の半径・始発角度・円弧角度を指定して作図するノードです。
円弧の中心点はの座標はPoint2ノードで作成します。
Point2ノードを配置して、中心の座標を「(x,y)=(0,0)」として入力します。
円弧の半径・始発角度・円弧角度は実数値のRealノードで作成します。
Realノードを3つ配置して、それぞれ次のように入力します。
- 円弧の半径:50
- 始発角度(度数表示):30
- 円弧角度(度数表示):60
中心座標・円弧の半径・始発角度・円弧角度の準備ができたらArcノードに接続します。
中心座標のPoint2をpCenterポートへ、
円弧の半径のRealをnRadポートへ、
始発角度のRealをnStartAngポートへ、
円弧角度のRealをnSweepAngポートへ、それぞれ接続します。
接続ができたら、Arcノードを選択して、オブジェクト情報パレットから「実行」をクリックします。
(0,0)を中心とした、半径50、始発角度30・円弧角度60の円弧が作図されました。
この機能を利用できる製品
Vectorworks Architect建築設計や内装、ディスプレイデザインに対応した先進的なBIM・インテリア設計支援機能、拡張機能、さらには豊富な建築向けのデータライブラリを搭載した建築/内装業界向け製品 |
|
Vectorworks Landmark地形モデルや多彩な植栽、灌水設備計画等に対応するランドスケープデザイン機能、さらには豊富な造園向けのデータライブラリを搭載した都市計画/造園業界向け製品 |
|
Vectorworks Spotlightステージプランニングやライティング計画に対応した先進的な舞台照明計画支援機能、さらには各種メーカー製のトラスや照明機材、音響機器等の豊富なデータライブラリを搭載したエンタテインメント業界向け製品 |
|
Vectorworks Design Suite専門分野別(建築設計/ディスプレイデザイン、ランドスケープデザイン、ステージデザイン&スポットライトプランニング)の設計支援機能、拡張機能、さらには豊富なデータライブラリを搭載した最上位の製品 |