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【海外事例】柔軟性に富んだデザインをする適応力のある人々

この記事は【2020年8月19日】に公開されたもので、2年以上経過しています。
記事の内容が古くなっていたり、新機能の追加・機能の改善が図られていることがあります。

COVID-19が世界を席巻しニューノーマルな生活が求められている今日、Vectorworksを使用してそのデザインとスキルで人助けをしている海外事例をご紹介します。
短期間で多数の臨時病院を設計した会社と、バーチャル卒業式を企画し実施をしている会社の2社です。

人間には適応能力があります。

3月にCOVID-19が急増して以来、何百万人以上の生活が完全に奪われてしまいました。ロックダウンと休業の期間に、人々はできる限りお互いに助け合うクリエイティブな方法を見つけてきました。

パンデミックを受け入れ、自分たちのスキルを地域社会のために役立てている2組のユーザの様子をご覧ください。

Heinle, Wischer und Partner社
–コロナ治療センター in ベルリン

COVID-19の患者が殺到しているため、多くの病院が定員超過に追い込まれています。謎が多く致命的なこの病気は、世界中の医療システムを緊張させ、医療従事者と病院は今まで以上に多くのことを求められています。
そこで、ベルリントレードフェアの展示ホールの一つにコロナ治療センターを建設することが決定され、Heinle, Wischer und Partner社はこの機会に立ち上がりました。ArchDaily※1によると、COVID-19の患者を収容するために、数週間のうちに500床近くの臨時病院が設計され、建設されています。

※1建築情報のWEBサイト。当該記事はこちらからご覧いただけます。

Berlin Trade Fair ベッドレイアウト / Heinle, Wischer und Partner

このセンターのレイアウトは、柔軟性を考慮して作られたモジュール式のクラスターをベースにしています。この柔軟性は、展示会やイベントエリアでよく使われる技術を採用することで実現しました。
酸素ラインおよび電気供給は、各ベッドスペースの上のトラバース上に提供されています。すべてのベッドスペースには酸素アクセスが装備されており、移動式医療技術が使用されているため、患者の現在の状態やニーズに合わせて供給を行うことができます。これは、医療スタッフが固定された供給能力に縛られることなく、個別に対応できることを意味します。

Vectorworks Architectは、このスペースの設計において重要な役割を果たしました。Heinle, Wischer und Partner社は、オールインワン設計ソフトであるVectorworksを使用して、フロアプランおよびサイトプランを作成し、ビジュアルを提供することができました。これらのビジュアルは、プロジェクトの参加者や一般の人々に自分たちのアイデアを伝えることを可能にしました。
さらに、Heinle, Wischer und Partner社は、急ピッチでの作業が要求される環境において、Vectorworksが作業負荷を処理できることを知っていました。

今日、ドイツでは症例が減少していますが、ベルリントレードフェアの展示ホールは将来に向けて準備されており、もし不要になった場合、使用されている材料の90%以上は再利用またはリサイクルされます。これには、病院で再利用できる医療機器、展示壁や梁などのレンタル品も含まれています。

Eventions Productions社 – バーチャル卒業式

卒業式は学生の功績を祝う機会なので、世界的なパンデミックを目の当たりにして、2020年の代から卒業式を奪うことは壊滅的なことです。学校は、収束を待って対面式で行うか、所定の日にちを動かさずにバーチャルな式を行うか、卒業式について正しい選択をするために奔走しています。

前者を選択した場合、多くの学校では、国や州全体の封鎖が緩和され大規模な集会ができるようになるのを待っています。また一方、多くの学校では、バーチャル卒業式をどのように行うべきかがわかっていません。

ここでEventions Produstions社の出番です。通常はハイエンドの社交イベントをプロデュースしてきましたが、バーチャルセレモニーを必要とする学校に提供するため方向性を変えました。
Eventions Productions社の社長であるBrian Toner氏は、ペンシルベニア州の高校の卒業式を計画する担当管理者である妻に触発されたと言います。彼女がアイデアを求めてBrian氏に相談しました。

常日頃から問題解決を得意とするBrian Toner氏は、イベントプロデューサーのMike Schisler氏と一緒に2020年の卒業生にふさわしい質の高いイベントを、学校が手の届く価格で制作する方法を見つけました。

「これまでバーチャル卒業式は誰もやったことがなかったので、過去の作品の写真を誰にも見せることができなかった」とBrian Toner氏は述べています。その結果、2人は自分たちのサービスを宣伝するためにレンダリング例を作成し、疾病対策予防センター(CDC)の消毒指示を確実に遵守するための戦略を練り上げました。

高校のバーチャル卒業式の舞台裏 / 提供:Eventions Productions

それにも関わらず、すべての計画において、Eventions社は最終的に柔軟性と専門知識を求められました。
「すべての学校と話をしてきましたが、彼らはみな違う方法を望んでいます」とBrian Toner氏は言います。「中には自分たちの学校に行かなければならないようなことをやっている人もいたので、私たちのアイデアを受けて単発で学校に移動しました。また一方では、自分たちの学校でやりたい、卒業生にいてほしいという人もいます。」

このようにEventions社は、夏の大半を地元の学校と協力して、それぞれの学校に最適な卒業式を提供するために、Vectorworks Spotlightを使ってデザインしカスタマイズすることで、卒業生が思い出に残るような体験をできるようにしました。

私たちは前進し続けます

私たちは、このような激動の時代に変化をもたらすために、創造性とスキルを使っているユーザへの称賛を惜しみません。
パンデミックの期間、人を助けるためにどのような活動をしてきたかを共有したい場合は、ソーシャルメディアでストーリーを共有し、ハッシュタグ「#MadeWithVectorworks」を使用してください。

 

元記事:Planet Vectorworks