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ランドスケープアーキテクチャのためのBIM vol.3

この記事は【2020年6月9日】に公開されたもので、2年以上経過しています。
記事の内容が古くなっていたり、新機能の追加・機能の改善が図られていることがあります。

造園・ランドスケープ・景観デザインを手掛けられるユーザのみなさまへ、主にVectorworks Landmarkの機能を使用して操作をする動画の第三弾をお届けします。
(一部を除き Vectorworks Architectでもご使用いただけます)

「ランドスケープアーキテクチャのためのBIM」動画の第三弾は、図形からデータを取り出し集計表を作成したり、シートレイヤに作成したビューポートに必要な情報を追加していく方法をご紹介します。
舗装構成や植物から、素材量や樹木表を自動集計し、レコードフォーマットで情報を追加してデータを可視化します。シートレイヤに作成したビューポートに注釈をつけたり、地形勾配の解析図を作成したり、測量ポイントや寸法などの必要数値を入力し、レイアウトを整える操作の流れをご覧いただけます。

 

1. 舗装構成の表現と素材量の集計

舗床ツールでスラブスタイルを割り当てることで、舗装構成の表現ができます。スタイルは、既存の34種類から選択するか、またカスタマイズも可能です。
舗床の形状を描いたら、ツールレポートレポートを作成から、タイプ:フォーマット済みレポート舗床 予算と数量 UK」を選択してワークシートを取り出し、必要な材質名を入力すると、構成素材の厚みや面積、容積などを自動集計することができます。

2. 植栽ツールから樹木集計表の取り出し

2D/3Dの表現ができデータを内包する植栽ツールを使うと、ツールレポートレポートを作成を選択して、タイプ:フォーマット済みレポート樹木集計表」から、タイプ別や色別、イメージ(凡例画像)付きなど、種類を自由に選択することで、図面と齟齬がない状態で樹木表を作成することができます。

3. 情報の追加と色で識別

特定のメーカや型番など、管理したい情報がある場合は、レコードフォーマットを作成しましょう。

1. リソースマネージャパレットから新規リソースレコードフォーマットを作成し、フィールドを追加します。(動画では、「名称」「説明文」「メーカ」などを作成しました)

2. オブジェクト情報パレットのデータタブで、作成したレコードフォーマットを割り当て、文字や数値を入力します。

データの可視化機能を使用すると、図形の色やテクスチャに関係なく、アイテムごとに色分けがされた状態をパッと表示できるので、データの割り当て漏れを防いだり、配置のバランスを確認することが可能です。
データの可視化について、詳しくはこちらをご覧ください。

4. ビューポートとシートレイヤ

デザインが完了したら、ビュービューポート作成で図面を仕上げていきましょう。

4-1. 項目別にナンバリングして凡例をつける方法

1. ビューポートをダブルクリックし、「注釈」編集画面に入ります。

2. 基本パレットの引き出し線付き注釈ツールを選択し、ツールバーから編集ボタンをクリックし、注釈リストとして配置にチェックを入れて文字サイズなどを調整します。

3. ナンバリングしたい位置でクリックし、「引き出し線付き注釈の文字:」に凡例に表示したい文字を入力します。

4. ビューポート注釈の編集を出るをクリックしてシートレイヤに戻ると、画面の中央に凡例表が作成されています。位置を調整し、オブジェクト情報パレットで「タイトル:」を入力したり、注釈の編集をクリックして文字の編集ができます。

4-2. 図形の情報をタグ付けする方法

新たに文字を入力するのではなく、すでに図形に割り当てられている情報を注釈として表示したい場合は、データタグツールを使用します。

1. ビューポートをダブルクリックし、「注釈」編集画面に入ります。

2. 寸法/注釈ツールセットのデータタグツールを選択します。「アクティブタグ:」から舗装なら「舗床」、植物なら「植栽」の中から選択して必要項目を修正すると便利です。
データタグツールの詳しい使用方法は、こちらをご覧ください。

3. 配置し終わったデータタグの情報をまとめて修正したい場合は、ワークシートを表示して書き換えると便利です。

4-3. 地形勾配の解析図

地形モデルの設定を変更することで、解析図を作成することができます。

1. ビューポートをダブルクリックし、「デザインレイヤ」編集画面に入ります。

2. オブジェクト情報パレットの地形モデル設定をクリックします。2D表示からスロープマークの表示にチェックを入れると、勾配の向きに矢印が表示されます。

3. 「スタイル:等高線(傾斜の色分け)」にすると、傾斜%によって地表面を色分けすることができます。また、属性の設定から2D 切土盛土領域にチェックを入れると、切土領域と盛土領域とに色分けをして分かりやすく表示が可能です。

4-4. 数値の入力

図面に必要な数値は、勾配ツールや寸法ツールなどを使って注釈に入れます。

1. ビューポートをダブルクリックし、「注釈」編集画面に入ります。

2. 勾配を表示させたい場合は、敷地計画ツールセットの勾配ツールを選択し、傾斜を取りたい箇所でクリック-クリックします。

3. 寸法/注釈ツールセットの円寸法ツールを使うと、作図した形状の直径や半径を表示させることができます。

4. 取り込んだ測量データの標高を表示したい場合は、敷地計画ツールセットのレベル(平面)ツールを使い、測量ポイントをクリックしていきます。

4-5. シートレイヤのレイアウト

ビューポートを編集したら、レイアウトを整えて完成させます。

1. 各ビューポートは、オブジェクト情報パレットの「縮尺:」で大きさの調整が可能です。

2. 取り込んだ画像をトリミングしたい場合は、画像をダブルクリックして編集画面に入り、表示させたい箇所だけを四角形や円などで囲みます。

3. イメージパースなどのビューポートや画像を、他の図面と同じ大きさに合わせたい場合は、加工伸縮で「距離で設定」にチェックを入れ、「現在の距離」を測るボタンで変形したい図形の大きさを、「新しい距離」のボタンで大きさを合わせたい図面の大きさを測って、合わせます。