マリオネット・スクリプト解説講座

第2回「ノードの種類」

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この記事は【2020年4月28日】に公開されたもので、2年以上経過しています。
記事の内容が古くなっていたり、新機能の追加・機能の改善が図られていることがあります。

マリオネットを使うにあたって、一番大事なのは「ノード」を知ることです。
今回は、マリオネットに搭載されている「ノード」の種類をご紹介します。

2-1. ノードへのアクセス

マリオネットで使うノードは、マリオネットツールを選択して、ツールバーの選択中のノードポップアップからアクセス可能です。

ポップアップをクリックすると、ファイルブラウザペインのVectorworksライブラリに「Marionette Default Library」が表示されます。
この中に種類ごとのフォルダがあり、ノードが格納されています。

2-2. ノードの種類

2-2-1. BIM

壁やスラブ、屋根、そしてシンボルを取り扱うことができます。
例えば「壁を作成し、壁スタイルを割り当てて、壁の上下に頂点を追加する」といった流れを作成できます。

2-2-2. クラス

クラスの作成から、属性の設定や取得、クラス名の一覧リストを取ってくることもできます。
例えば「クラスを作成し、線の太さ、面の色を設定する」といったフローを作成できます。

2-2-3. ダイアログ類

Vectorworksを使用中によく見かける警告ダイアログや数値入力ダイアログ、文字列入力ダイアログを表示することができます。
また、検索条件ダイアログもここにあるので、特定条件の図形に対してマリオネットを実行したい場合などに使えます。

2-2-4. データフロー

複数のデータを一度に扱うときなどに使います。例えば、1〜10の数字を1つのリストとして扱ったり、1つのリストを2つに分割したりできます。リストの途中に新しいデータを追加することも可能です。

2-2-5. テクスチャ

テクスチャの作成やオブジェクトへの割り当てが可能です。また、クラスのテクスチャ設定状況を確認したり、クラス定義にテクスチャを設定することもできます。イメージオブジェクトにクロップを割り当てるノードもここに入っています。

2-2-6. デバッグ

マリオネットネットワークのデバッグ(エラーの原因究明とその修正)のためのノードが格納されています。途中段階でのデータの状況を取得できます。

2-2-7. ファイル入出力

指定した場所にフォルダを作成したり、指定したファイルパスにあるファイルの読み込み/書き込み/追記ができます。

2-2-8. レイヤ

レイヤの作成、オブジェクトの配置先レイヤの指定などを行います。
また、名前からレイヤを取得したり、指定したレイヤのZ、ΔZの取得・設定も可能です。

 

2-2-9. レコードとIFC

レコードを扱う方は多くなってきましたが、レコード関係のノードが入っているのがここです。レコード/フィールド作成はもとより、図形にレコードを連結することができます。IFCに関するノードもここにあります。

2-2-10. 座標

指定したオブジェクトのX, Y, Zの座標を取得することができます。また、2点間の距離を算出したり、クリックした点の2D座標、3D座標も利用できます。

2-2-11. 図形

おそらく、一番よく使われるノードの種類です。
2D図形から3D図形の作成を行えます。まずは図形を作成したい!という場合はここを確認すると見つかると思います。

2-2-12. 図形の情報

図形の幅や高さ、面積や体積を取得するためのノードが格納されています。
また、シンボルの位置や回転角度を求めるノードもあります。
「Set〜」のノードは、指定した図形の高さを設定したり、名前を定義したりできます。

2-2-13. 数学関数

文字通り数学の関数が格納されています。
四則演算だけでなく、昔懐かしい三角関数や、指数や対数、果ては複素数むけのノードまであります。
四則演算と三角関数が出番の多いノードになると思います。

2-2-14. 操作

図形の操作に関するノード群です。
コピーや複製、移動や伸縮だけでなく、図形の整列やメッシュに変換などが含まれています。

2-2-15. 属性設定

図形の線や面に関する属性を設定するノードが格納されています。
線の太さや色、面の塗りなどを定義できます。また、現在設定されている属性を取得するノードもあります。
クラスの属性もここから設定可能です。

2-2-16. 入力関数

数値や文字など、ユーザに入力させたいフィールドを追加するためのノードです。パラメトリックなネットワークを作成するには必須のノード群です。

2-2-17. 文字列関数

最後は文字に関するノードです。
文字の置き換えを実行したり、指定した区切り文字で分割した文字のリストを取得することができます。
開いたファイルから文字を取り出して、カンマで区切られた部分で分ける操作などが可能です。

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